6月30日にスタートした「ライフ」（フジテレビ系）を皮切りに、一斉にスタートした「夏ドラマ」、皆さんはしっかりチェックしているなりか？　前クールの「春ドラマ」は平均10％を切る作品が5本も並ぶなど、視聴率は全般的に苦戦傾向だったなりが、その反省を踏まえた「夏ドラマ」は各局とも意欲的なラインアップをそろえてきたなりよ。ただ、夏は在宅率が下がるシーズンゆえ、毎年視聴率的には苦戦しがちなクール。期待ほどの高視聴率は飛び出さないかもしれないなりが、これから3か月、しっかりウォッチしたいところなり。

そんな「夏ドラマ」、すでに2週目の放送を終えている作品も多いなりが、先週の土曜日に「受験の神様」（日本テレビ系）の初回が放送されたため、ほぼすべての作品の初回視聴率が出そろったなりね。唯一、堂本光一主演、堤幸彦演出の話題作「スシ王子！」（テレビ朝日系）は27日スタートとかなり遅いため、今回は初回視聴率比較からは除外。三連休を挟んだので金曜日の視聴率が出るのが若干遅くなったなりが、17日に各ドラマの初回視聴率が判明したので、まずはどのような順位が付いたのか、ランキングにしてまとめておくなりね。

［2007年 夏ドラマ 初回視聴率ランキング］
19.7％　月曜21時「ファースト・キス」（フジテレビ系）
17.4％　金曜22時「山田太郎ものがたり」（TBS系）
17.3％　水曜22時「ホタルノヒカリ」（日本テレビ系）
15.9％　火曜21時「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス」（フジテレビ系）
14.7％　土曜21時「受験の神様」（日本テレビ系）
14.1％　木曜22時「山おんな壁おんな」（フジテレビ系）
14.0％　日曜21時「パパとムスメの7日間」（TBS系）
13.7％　木曜21時「地獄の沙汰もヨメ次第」（TBS系）
12.5％　木曜20時「女刑事みずき2〜京都洛西署物語」（テレビ朝日系）
12.4％　火曜22時「探偵学園Q」（日本テレビ系）
12.4％　金曜21時「女帝」（テレビ朝日系）
11.5％　水曜21時「さくら署の女たち」（テレビ朝日系）
11.0％　土曜23時「ライフ」（フジテレビ系）
10.9％　木曜21時「菊次郎とさき」（テレビ朝日系）
10.2％　火曜22時「牛に願いを〜Love＆Farm」（フジテレビ系）
10.2％　木曜22時「肩ごしの恋人」（TBS系）

ロケットスタートで飛び出したのは、井上真央の「月9」初主演が話題の「ファースト・キス」。視聴者の井上真央に対する期待がモロに数字に現れた結果なりが、初回を見た視聴者からの評判は厳しいものが多く、事実、すでに放送を終えている第2回では13.2％まで視聴率を落としているなりよ。「病気を患う悲劇のヒロイン」モノは終盤に向けて徐々に視聴率を上げていくのがパターンとはいえ、やや不安な序盤の展開ではあるなり。

2位の「山田太郎ものがたり」、3位の「ホタルノヒカリ」、4位の「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス」はいずれも人気マンガが原作の作品。マンガ原作作品の中からヒットが生まれる割合が年々高まっているなりが、「夏ドラマ」でもその強さを見せつけているなりね。中でも「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス」は、第2回の視聴率が16.8％に上昇しており、どこまで数字を伸ばしていけるか注目したいなりよ。

「視聴率女王」とも呼ばれた伊東美咲主演の「山おんな壁おんな」は初回14.1％（全体6位）の苦しい船出。「演出のテンポが悪い」との声も多いなりが、それでも裏の「肩ごしの恋人」が10.2％と出足でつまずいている状況の中でこの数字は寂しいなりよね。「山おんな壁おんな」の最終的な視聴率次第では、伊東美咲はそろそろ「視聴率女王」の看板を下ろすことになるかもしれないなり。

視聴率的には厳しいものの、作品の内容が意外と好評なのは「パパとムスメの7日間」。父と娘の心が入れ替わるという、映画「転校生」以来、語り尽くされれてきた題材ではあるなりが、作品中でも「転校生」に触れるシーンがあるなど、制作サイドも完全にパロティ、もしくはオマージュ的な要素を盛り込むことで、逆に新鮮な印象を与えているなりね。また、館ひろしの女子高生風な演技は秀逸。「あぶない刑事」の頃からユーモアのある演技を見せてきた館ひろしなりが、「パパとムスメの7日間」の館ひろしは一言で言えばお茶目なりよ。一度は見ておいて損はないなり。

皆さんが見ている「夏ドラマ」は、期待通りの初回視聴率だったなりか？