渡辺謙を超えた? 米国でいま最も有名な日本人俳優マシ・オカとは。

2007/07/12 21:54 Written by コジマ

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渡辺謙や二宮和也らが出演した「硫黄島からの手紙」(クリント・イーストウッド監督)、「バベル」(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)に出演した菊地凛子がノミネートされた今年のゴールデン・グローブ賞。残念ながら菊地凛子は受賞を逃したものの、「硫黄島からの手紙」が最優秀外国語作品賞を受賞。日本からも高い注目を浴びたのだ。

この第64回ゴールデン・グローブ賞のミニシリーズ・テレビ映画部門の助演男優賞に、日本人俳優がひっそりとノミネートされていた。それが、米NBCの人気ドラマ「HEROES」に出演しているマシ・オカなのだ。

「HEROES」は、他人の考えが読めたり、未来が見えたりなど自分の特殊能力に気づいた人々を描いたSFドラマ。テレビ版「X-MEN」といったところなのだ。昨年度に始まったドラマシリーズとしては最大のヒット作となっており、日本でもDVDのリリースが決定、10月からはスカパー!やケーブルテレビなどで放映されることになっている。

マシ・オカは、その「HEROES」の中で時間と空間を自在に操る能力を持った日本人サラリーマン、ヒロ・ナカムラを演じており、番組公式サイトで「Hiro's Blog」というコーナーが設けられるほどの人気となっているのだ。しかし、日本ではほぼ無名に近いマシ・オカとはいったい何者なのだろうか。

夕刊フジによると、東京生まれで本名が岡政偉(まさより)ということしか公表されていないのだそうだけど、「Wikipedia」には詳細な経歴が記されている。それによると、1974年生まれで6歳のときに米ロサンゼルスに移住。日本と米国のどちらの国籍を取得しているのかは明らかでないとのこと。「米国で活躍する日本人俳優」ではなく、日系米国人俳優の可能性もあるのだ。

「NHK BSファン倶楽部」で連載中の岸川靖氏のコラムにもあるように、IQが180もあるそうで、12歳だった1987年にはタイム誌の「アジア系米国人天才児」特集に登場し、表紙を飾ったこともあるのだ。その天才児は、そのままアイビー・リーグ加盟の名門校であるブラウン大学で数学やコンピュータ・サイエンスを専攻していたのだけど、副専攻だった舞台芸術がよほど面白かったのか、卒業後にはジョージ・ルーカスが設立した特殊効果開発会社に就職し、「スター・ウォーズ」シリーズや「ハルク」の特殊効果に携わっている。

同社で働きながらも俳優業も開始し、テレビドラマや映画の端役をこなしていたのだけど、昨年、ついに「HEROES」でレギュラーの座をつかみ、一気に人気俳優の仲間入りしたのだ。同作品では東京で働くサラリーマン役のため日本語のセリフが与えられているのだけど、これは英語で書かれた台本をマシ・オカが和訳しているのだとか。6歳で米国に移住したものの、(母親の強制で)日本語をしっかりと学んでいたことがここで生かされた。

現在製作中の新シリーズでは、現在ロサンゼルスを活動拠点としている田村英里子や日系人俳優のジョージ・タケイがマシ・オカと共演するそうで、8月には出演者が来日を予定しているのだ。ちなみに、マシ・オカ演じるヒロ・ナカムラは、日本語なまりの英語とネイティブな英語を使い分けているそうで、能力を出すときの集中ポーズも人気となっているのだとか。DVDの発売や放送が待ち遠しいのだ。

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