「スリルな夜」が大胆に路線変更、公約違反にファンから嘆きの声も。

2007/06/27 04:44 Written by コ○助

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フジテレビのバラエティ班が米国発のドラマ「24」や「ロスト」、「プリズンブレイク」などに刺激を受け、サスペンスドラマに挑むという新しい試みが話題となった「スリルな夜」(金曜23時枠)。単なるドラマの枠にとどまらずに、「主役はお笑い芸人」「番組冒頭はバラエティから始まる」などのバラエティ班ならではのカラーを押し出した、通常の連続ドラマとはまた違う意欲を感じる番組なりよ。

「スリルな夜」の制作発表が行われた4月19日には、第1シリーズ「子育ての天才」の概要やキャストのほか、この番組のシリーズを通しての核となるコンセプトも発表されたなりが、それが「物語が完結したら、すぐに次のシリーズを開始。ひとつのシリーズの話数は、1クール以上になることもある」というもの。つまり、「子育ての天才」が何話で終わるかは決めずにストーリーが進み、完結したらすぐに第2シリーズをスタートさせる、という展望が明らかにされていたなりね。

「子育ての天才」は、裏番組に人気ドラマ「帰ってきた時効警察」(テレビ朝日系)がぶつかる不運もあり、スタート当初から視聴率は苦戦。6月22日の第11話でストーリーは完結したなりが、平均視聴率は8.2%と最後まで奮わなかったなりね。ただ、原田泰造とゴリを中心に、随所に笑いを散りばめながら展開していくストーリーは一部の根強いファンを掴み、視聴率ほど悪い評判は聞こえてこない内容だったなりよ。かく言うコ○助も毎週楽しみに見ていたクチ。最終回は駆け足になりすぎたきらいはあるものの、全体的には満足度の高い内容だったなりね。

さて、「子育ての天才」はきっちり1クールで終了してしまったわけなりが、ファンが気になるのは「子育ての天才」で見えた問題点を修正して臨んでくるであろう、次の第2シリーズ。「お笑い芸人を主役に据えたサスペンスドラマ」自体は評価できるものだったので、当然第2シリーズにはどのお笑い芸人が起用されるのか、そしてどのようなストーリーになるのかは楽しみだったなりよ。

でも。7月も近づいてきたというのに第2シリーズの話はまったく出て来ず。いったいどうなっているのかとファンがやきもきしていると、フジテレビの「スリルな夜」の番組情報ページに妙な告知が出たなりね。

「7月から金曜23時が変わります!! イケメンバーと称した各界のイケてる男達が疲れた世の女性達を癒す、その名も『スリルな夜〜イケメン合衆国(仮)〜』。スタジオには毎回素敵なゲストをお迎えし、イケてるトークで癒します!!」
「出演者 MC 矢作兼(おぎやはぎ)、倉田大誠(フジテレビアナウンサー)他、各界のイケメンが勢ぞろい!!!」(番組情報ページより)

……。イケメン合衆国……?(笑)。そして、なにやらバラエティ臭がプンプンなりね。ファンが期待していた「お笑い芸人を主役に据えたサスペンスドラマ」はどこへやら。そしてさらに詳しい情報は、少し日をおいてフジテレビの夏の新番組特集ページに出てきたなりよ。

「イケメンたちがお送りする『イケメン度数を上げる』ための番組!」
「毎週スタジオに、女性たちがあこがれるライフスタイルを送るスペシャルな女性ゲストを迎えて、スリルなイケメンメンバーたちが、さまざまな仕掛けのあるコーナーで、ゲストの魅力を紹介するトークバラエティ番組!」
「初回のイケメンバーは細川茂樹、徳井義実(チュートリアル)、後藤輝基(フットボールアワー)、川島明(麒麟)、瀬戸康史(D-BOYS)、桜倉ケン(占い師)、綾部祐二(ピース)」(番組情報ページより)

結局、「お笑い芸人を主役に据えたサスペンスドラマ」は廃止、ドラマですらなく、完全にバラエティ番組として再出発をはかることになったようなり。確かに視聴率はそれほど奮わなかったなりが、打ち上げたアドバルーンをたたむのがあまりにも早過ぎるなりよ……。

こうしたフジテレビの「公約違反」に対し、mixiの「スリルな夜」コミュニティや2ちゃんねるの該当スレッドなどからは落胆の声も。そのほとんどが「第1シリーズが楽しめたので次も期待していた」「あまりに見切りを付けるのが早い」「かなりショック…」といった「ドラマ肯定派」の意見なりね。まだ将来的にドラマが復活する可能性はゼロではないので、ファン自ら未来を閉ざす必要はないのかもしれないなりが、バラエティへの路線変更を残念がるファンの思いがフジテレビに届くことを願うばかりなり。

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