「モグラが騒ぐと台風」、消防庁が言い伝えをHPでデータベース化。

2007/06/17 23:58 Written by コジマ

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科学的根拠がなくても、不思議と当たる「言い伝え」。「おばあちゃんの知恵袋」や「親父の小言」なんて形でも紹介されており、先人たちの知恵が凝縮されているため日々の生活で役に立つ場合が多い。頭の片隅に入れておきたいものなのだ。

こうした言い伝えの中でも命にかかわる災害関連のものを集めたデータベースが、総務省消防庁がホームページに登場したのだ。同庁が防災の参考にと全国の地域の史書にある言葉や口伝を整理したもので、全部で797件。「簡易検索」と「詳細検索」が用意されており、キーワードや地域、災害の種類などから調べることができる。

例えば、ぼくが幼い頃から親や祖母に言われ続けてきた「地震のときは表戸を開けろ」は、東京都(墨田区)の言い伝えとして紹介されている。これは木造家屋が多かった時代、地震が起きると家屋がゆがんで戸の開閉ができなくなったことから来ているのだとか。また、祖母から聞いていた「三の酉まである年は火事が多い」(11月の酉の日が3回ある年は火事が多いということ)は、東京・八王子市の言い伝えとのこと。まあ、これは根拠がなく、遊郭に行く夫を引き止めたい妻の気持ちが反映されているのだ。

これらが狭い地域での言い伝えだったことに驚いたのだけど、全国にも類似のものはあって、北海道の「地震が発生したらすぐにドアを開こう」や宮城県の「地震の時は、すぐ雨戸を開けろ」、徳島県の「地震が発生したら家の玄関の戸を開けておく」などが紹介されている。また、有名な「ナマズ騒ぐと地震が起きる」のほかにも、全国的に多いのが、「地震のときは竹やぶに逃げろ」や「キジが激しく鳴くのは地震の前兆」、「東の空に虹が立つと台風が近い」などがあり、埼玉県の「地震のときは『まんぜえろく』と唱える」や新潟県の「地震のとき『マンザイロク、マンザイロク』」など、似た“呪文”も紹介されているのだ。

このほか、全国には面白い口伝がたくさんあって、「地震が来たら便所さ行け」(岩手県)、「イワシ雲が出ると地震がおきる」(秋田県)、「アリが木に登るのは大洪水の前兆」(埼玉県)、「するめが多くとれた時は地震に気をつけろ」(徳島県)、「モグラが騒ぐと台風」(宮崎県)、「ネコは地震発生前に家から戸外に飛び出る」などなど。自分の知っている言い伝えが全国区なのか、地域的なものなのか、それを調べても面白いかも。

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