「はだしのゲン」が初ドラマ化、中井貴一・石田ゆり子がゲンの両親に。

2007/06/13 23:36 Written by コジマ

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戦中に原子爆弾が投下された広島を舞台に、実体験ならではのリアルな描写と少年たちのたくましく生きる姿を描いた中沢啓治の漫画「はだしのゲン」。あまりにもリアルな表現は夢に出てくるほど怖かったのだけど、ストーリーが面白く、漫画で唯一学校の図書室に置かれていたこともあって、みんな夢中で読んでいた記憶があるのだ。広島弁が流行ったり、作中で歌われていた歌を勝手に作曲して歌ったりしていたなあ。

連載開始から34年経ったいまでも、日本だけでなく世界中の人々に愛されており、漫画だけでなく映画やアニメ、ミュージカルとしても広く知られている。今年は5月30日の核拡散防止条約運用検討会議の準備委員会で、英訳版が加盟国に配布されることが決定したのだ。

そんな中、この名作がフジテレビ系でドラマ化されることが決定した。主演は中井貴一と石田ゆり子で主人公・中岡元(ゲン)の両親(中岡大吉、君江)役。ゲン役は80人の候補から選ばれた10歳の小林廉が務める。これまで1976〜80年に製作された映画で実写化はあったものの、テレビドラマ化は初のことなのだ。

撮影は、原爆投下前を広島県福山市と佐賀県武雄市、投下後の焦土を茨城県内に建設した大規模なオープンセットで行い、原爆によって一瞬で変化した街を再現。CGや当時のニュース映像を駆使し、戦争への怒りや恐怖、痛みが伝わるように努めたのだそう。また、脚本も中沢啓治氏のお墨付きの仕上がりとなっているようなのだ。

放送日は、8月10、11日午後9時からの二夜連続。広島・長崎に原爆が投下された日と終戦記念日の間なのだ。小学生のとき以来読んでいないのに、いまでも記憶が鮮烈に残るほどの名作。ドラマの仕上がりに期待しつつ、ショッキングなシーンでも目をそむけないように心を構えていたほうがよさそうなのだ。

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