欧州産ウナギ稚魚の輸出を規制、「かば焼き」の価格高騰か。

2007/06/01 08:20 Written by コ○助

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著しい経済発展によって魚の消費量が急激に増えている中国や、健康や食の安全への関心の高まりから、肉食ならぬ「魚食」が盛り上がりを見せる欧米諸国。その影響から、これまで日本が世界から輸入してきた海産物が、徐々に手に入りづらくなる状況が生まれつつあるのは、各所で報じられているとおりなりよ。代表的なのはマグロ。日本人が最も好む魚とも言われるマグロが世界的な争奪戦の末に供給不足に陥り、価格が高騰しているだけでなく、長きに渡って「お得意様」だった日本との取り引きを中止する企業も出てきているなりね。海産物を巡る業界の地殻変動の波が、いま、訪れているなりよ。

日本の食卓からマグロが消える……と煽るメディアもあり、漠然と10年、20年後も現在の食卓のままで在り続けることは難しそうだという認識は浸透してきているなりが、ほかにもウナギがピンチになるかも、という気になるニュースが出ているなりよ。マグロが手に入りにくくなった理由とは少し異なるなりが、刻一刻と危機が迫っているなりね。

ウナギの前に立ちはだかったのは、野生動植物の保護を目的に、国際取引を規制するワシントン条約。日本で消費されるウナギの5〜7割は「ヨーロッパで稚魚を採取→中国に輸出→成魚まで養殖→中国内で『かば焼き』に加工→日本に出荷」という流れで生産されているなりが、ワシントン条約が問題視しているのは、ヨーロッパ産ウナギが1970年代の1%程度まで減少してしまった点で、資源保護のために輸出規制をかける方向で調整が進められているなりよ。国内のスーパーなどに出回っている安価なウナギの「かば焼き」は大半がこのルートで生産されているので、もし規制を受ければ、価格高騰は避けられない情勢となっているなりね。

また、これとは別に台湾でも資源保護のために稚魚の対日輸出を制限する動きが出ているそう。最近は手軽に、そして安価にウナギが食べられる時代になっていたなりが、一連の動きを受けて、再び庶民には高嶺の花……となる可能性は否定できないなりよね。どの程度の影響が出るのかはまだ未知数なりが、スタミナ源として消費が伸びる夏を前に、気になる話題なのは間違いないなりよ。

ちなみに、マグロ、ウナギに加え、5月31日にはカニの規制に関するニュースも出ていたなり。これはロシアが資源保護を目的に、タラバガニや毛ガニを生きたまま輸出することを禁止したという話。読売新聞によると、「2005年にロシアから輸入したカニ類は約7万5000トンで、日本の消費量の約6割を占める」ほどロシアへの依存度は高く、この規制が日本の食卓に打撃を与えることは、やはり避けられなそうな状況なりね。

今後もさまざまな海産物をめぐり、同じような問題が出てくるはず。食糧の調達を海外に頼ってきたことのツケが、ジワジワと出始めているなりね……。

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