子供番組が「ゲイ」を奨励? ポーランドで政府を巻き込んだ論争に。

2007/05/30 14:10 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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英国のBBCが制作放映している幼児番組「テレタビーズ」。1997年の登場以来もう10年以上、国内のみならず米国や日本でも放映されて人気なのでご存知の方も多いかと。ティンキーウィンキー、ディプシー、ラーラ、ポーという4人のテレタビーたち(「テレビジョン」と「タビー "tubby"=ずんぐりむっくりしているもの」を合わせた造語)が幸せそうに、遊んでいる様子を描いたこの番組。大人が観ていると思わずその「ゆるさ」に頭が融けてしまいそうなんですが、幼児にはその愛らしさとカラフルさが堪らない魅力らしく、ウォール家の娘も2〜3歳の頃大好きだった記憶がございます。

さてその「テレタビーズ」なんですが、一応全員男の子という設定のよう。で、一番大きくて紫色のティンキー・ウィンキーが、以前からちょっとしたスキャンダルのネタになっているのをご存知でしょうか。なんでも以前から、女モノのハンドバッグを提げた彼に対し「ホモなんじゃないの?」という疑惑が流れ、一時は米国でもとある著名キリスト教運動家が、同番組に対して苦言を申し立てたことがあるんだとか。

それ以外にも幼児言葉しか話さないキャラクターは、幼い子供たちの言語発育に悪影響を起こす可能性があると批判をされたりも。彼らの愛らしいその姿の影には、いろいろな中傷を受けた悲しい傷跡があるのかもしれないですねぇ。

さて米国での「ティンキー・ウィンキーのゲイ疑惑」は逆に、ゲイ・コミュニティーの人々を含め、全米における同番組の認知度を高める結果となり、格好の宣伝となりました。ところがところ変わってポーランドでも今、同様の批判が湧き上がり、政府も巻き込んだ大騒ぎになっているとか。

なんでもティンキー・ウィンキーが「女物のバッグを持っているものの、自分が男だと自覚していない」ことに同国政府が問題を投げかけているそうで、児童権利監視団体が委託を受けて調査することになっているのだそうです。……って、一体どういう調査をするんだろう? なにはともあれ、ポーランドは同性愛に対してとても厳しい対応をする国としても知られ、今回の一件もその流れから出た騒動だといえましょう。

しかし「テレタビーズ」の年齢設定はまだ幼児段階。この年齢層の子供たちはまだ男女の区別なく、いろいろと大人の立ち振る舞いを真似するじゃありませんか。だから別にハンドバッグ持ち歩いていたって問題じゃないと思うんだけどなぁ。

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