ZARDの坂井泉水さんが40歳で死去、がん治療の入院先で転落。

2007/05/28 13:18 Written by コジマ

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B'z、大黒摩季、WANDS、T-BOLANなどとともに、1990年代の“ビーイングブーム”を巻き起こした音楽グループ、ZARD。この頃を生きた人にとって、「負けないで」「揺れる想い」など忘れられない曲をたくさん生み出してくれたのだ。

ボーカルで作詞も担当し、唯一の固定メンバーとなっていた坂井泉水さんは、レースクイーン出身という容姿の美しさや露出を極力控えるという手法から、「謎めいた美女」という印象が強く、男性ファンも多かった。また、本名が蒲池幸子であることからも分かるように、松田聖子(本名蒲池=現神田=法子)とは遠い親戚に当たるのだ。

90年代後半には、ブームの終焉とともに一時期の勢いはなくなり、
坂井泉水さんが体調を崩したこともあって、01年に一時休業。1年間の療養を経て、03年あたりから精力的な活動を再開し、昨年は「悲しいほど貴方が好き/カラッといこう!」などのシングルや、15周年記念のベストアルバム『Golden Best〜15th Anniversary〜』、過去のプロモーションビデオを集めたDVD、ジャケット写真を集めた写真集などを発売。新たなファンを獲得し、再度のZARDブームを予感させていたのだ。

そんな矢先、坂井泉水さんが5月27日に、入院先の慶應義塾大学病院(東京都)で亡くなったというショッキングなニュースが飛び込んできた。

公式サイトによると、坂井泉水さんは昨年6月に子宮頸がんを発症してから入退院を繰り返し、摘出手術で治癒したかに見えたのだけど、肺への転移が見つかり4月に再入院。しかし、治療のおかげで敷地内を散歩できるほどに回復しつつあったのだ。本人も、早く体力を回復させたいという思いから、散歩を日課としていたみたい。

26日もこの散歩を終えて病室に帰ろうとしたのだけど、前日の雨で濡れていた階段の踊り場で足を滑らせ、3メートルの高さから転落。後頭部を強打したため集中治療室に入っていたのだけど、27日の午後3時10分、脳挫傷のため永眠してしまったのだ。

今年は秋にもニュー・アルバムのリリースや3年ぶりのツアーも予定されていたというから、ファンにとってがん闘病だけでもショッキングなこと。さらに転落死という結末は、受け入れがたいものがあるのだ。

公式サイトのトップページには、「ZARDファンの皆様ヘ」と題し、 坂井泉水さんが死に至った経緯とともに、〈これまでZARDを応援して下さった皆様に深く感謝し、いつまでもZARD作品が、皆様の心の中に生き続けることを願っております。〉というビーイングスタッフのコメントが掲載されている。繊細な感性で聴く者を優しく励ましてきた坂井泉水さん、まだ40歳ということもあってとても残念な形でのお別れとなってしまったけど、闘病生活で疲れた心をゆっくりと休めてほしいのだ。

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