松本人志監督「大日本人」、海外から取材や配給オファー殺到。

2007/05/22 13:50 Written by コジマ

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日本時間の5月17日に開幕した第60回カンヌ国際映画祭。今回は、最高賞のパルムドールを競うコンペティション部門に、日本から第58回の「バッシング」(小林政広監督)以来、2年ぶり出品された河瀬直美監督の「殯(もがり)の森」のほか、60周年を記念した35監督が参加した短編映画に北野武監督が参加するなど、例年以上に注目度が高くなっているのだ。北野監督の紋付き袴姿やチョンマゲのカツラも話題になったし。

こうした中、吉田大八監督の「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」と同じ非公式部門(監督週間)で上映された、ダウンタウンの松本人志が初めて手がけた「大日本人」が海外から注目を浴びているのだ。

同作品は、“松ちゃん”の初監督作品というだけでなく、6月2日に公開が迫っているにもかかわらず主要キャスト以外は具体的な内容が明かされていないことでも話題になっているのだけど、一足先に公開されたカンヌでは、世界で評価されている北野監督と同じお笑い出身ということもあってか、日本時間20日に行われた公式上映には約800人が来場し満席だったようなのだ。

上映中は随所で笑いが起こり、上映後も、「オリジナリティーがある」「映画としての強さがあった」などの好意的な反応が多かったようで、「こんなにドキドキ緊張して映画を見たのは生まれて初めて。笑う余裕がなかった」(日刊スポーツより)と珍しく緊張していた松本監督もほっと胸をなで下ろしたようで、「反響にもよるけど、これに浮かれず、さらに、みたいなところはある」(サンケイスポーツより)という次回作をにおわすような発言だけでなく、「もちろん、勝ちたいと思っている。ただ、何をもって勝ちなのか、その基準については言いたくない」(日刊スポーツより)と、北野監督への対抗心も語っていたのだ。

新人監督賞であるカメラドールの対象作品でもある「大日本人」、21日までに米国をはじめ海外メディアの取材が約30件が入り、欧米、アジアの計10カ国から配給の問い合わせがあったようなのだ。海外での配給権を持つ吉本興業が交渉し、早ければ年末にも海外で公開されるとのこと。“世界のキタノ”に続いて“世界のマツモト”が誕生する可能性が高まってきたのだ。

ここで気になるのが映画の内容。松本監督が「5段階で大日本人のお笑いのレベルは2。かなり分かりやすい感じにしました」(スポーツニッポンより)としているのだけど、サンケイスポーツの記事にあらすじがちょこっと掲載されているので、公開まで待てない人はぜひご一読を。

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