アイピーモバイルが携帯新規参入を断念、資金調達のめど立たず。

2007/04/09 12:03 Written by コ○助

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携帯電話事業への新規参入を目指していたソフトバンク、イーモバイル、アイピーモバイルの3社に、総務省が事業認可の免許を交付したのは2005年11月のこと。ソフトバンクはボーダフォンを買収する形で携帯電話事業に参入(※結果、新規参入の免許は返上)、イーモバイルは今年3月31日にサービスを開始と、予定通りに計画を進めてきたなりが、アイピーモバイルだけが雲行きの怪しい状態が続いていたなりよ。当初は2006年10月にサービス開始を予定していたものの、2007年秋への延期を発表していたなりね。

アイピーモバイルが予定していたのは高速データ通信技術「TD-CDMA」を利用した、データ通信特化型の携帯電話事業者。実証実験段階では下り最大5Mbps、平均2.2Mbpsからスタートし、将来的には「100Mbps以上の通信が可能になる」と豪語していたなりよ。月額の料金も2,500円〜5,000円程度に抑え、「安価なポケットブロードバンド」を実現するという未来予想図を描いていたなりね。

また、携帯電話からのネット接続機能に加え、無線LANのアクセスポイントとしての機能を持つ、バッテリ駆動の「モバイルブロードバンドゲートウェイ(MBG)」を投入。「持ち歩ける無線LANスポット」を提供するとしていたなり。既存の携帯電話事業者とはひと味違うサービスを準備していたこともあり、一部のモバイルユーザーからは期待を寄せられていたなりよ。

でも、構想が大きすぎたのか、携帯電話という巨大な事業はベンチャーには荷が重すぎたのか。事業開始のために必要な数百億円規模の設備投資資金の調達が難航し、残念ながら新規参入を断念するという最悪の結論に達してしまったようなり。まだアイピーモバイルから正式な発表がない(※9日午前時点)なりが、今週中にも総務省に報告を行い、免許を返上することになるなりね。これにより、アイピーモバイルに割り当てられていた2GHz帯の周波数が空席となるため、NTTドコモとKDDIを軸に再割り当てが検討されるようなりよ。

NTTドコモ、au、ソフトバンク、イーモバイルに続く「第5」の携帯電話事業者として期待されていただけに、今回の結論は無念の一言。今のところ新たな新規参入事業者が現れる兆しはないため、当面は携帯電話市場は4キャリア体制が続くことになりそうなり。

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