中高生の新聞を読む割合は6割超、20〜34歳男性では4割未満。

2007/04/03 21:33 Written by コジマ

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インターネットやモバイルに押されて売り上げが低迷傾向にある新聞業界。紙媒体全体が凋落傾向にあるとも言われているのだけど、日本新聞協会によると、昨年の日刊紙全国発行部数は5231万478部。総務省調査による昨年の全国世帯数が5110万2005世帯なので、1世帯あたり1.02部の割合で閲読されていることになる。低迷傾向にあるとはいえ、やはり大きな媒体であることには変わりないのだ。

その新聞の将来を占うような、中高生の新聞閲読率の調査をオリコンが実施したところ、63.5%が「普段新聞を読んでいる」と回答したのだ。

その内訳は、読売新聞が25.2%で1位、朝日新聞が24.4%で2位と、この2紙が他紙を大きく引き離し、毎日新聞と日本経済新聞が3.9%、産経新聞が1.6%。閲読理由が「家で購読しているから」というものが多かったようで、ほぼ、各紙が公表している発行部数(読売1004万2075部、朝日809万3885部、毎日397万4559部、日経303万4481部、産経219万1587部)に比例した結果となったのだ。

ところが、自らが購読するケースが多い20〜34歳の男性の新聞閲読率をM1・F1総研が調査したところ、「起床してから家を出るまでに新聞を読む割合」は名古屋で30.6%、関西で29.6%、首都圏では23.4%と、かなり低い数字が示された。

また、「通勤中に新聞を読む割合」は名古屋が3.6%、関西が6.8%、首都圏が14.8%。これらを総合すると、20〜34歳男性の新聞閲読率は、4割未満であることが明らかになったのだ。

一方で、「通勤時間中に携帯サイトを見る割合」は、名古屋で9.4%、関西で13.6%、首都圏で21.8%。この結果から、M1・F1総研では、首都圏の20〜34歳男性は他のエリアに比べて起床後に自宅で新聞を読む人が少なく、通勤中に携帯電話で情報収集し、時間を有効活用している実態があると分析しているのだ。

インターネットやモバイルにおされる一方で、自社の記事をこうした媒体に無料で流しているという矛盾を抱えている新聞社。「朝日新聞の実売部数は500万部」という記事が数年前に雑誌「THEMIS」に掲載され、「300万部になっても生き残れるような方法を模索している」とも報じられたのだけど、新聞の質の低下が叫ばれているのも事実。家庭では読んでいる6割超の中高生に訴えかけるような記事を作っていかなければ、本当に危ないかも。

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