卒業式が終わり、いよいよ入学・入社シーズンがやってくる。真新しいランドセルを背負ったぴっかぴっかの1年生や新入社員を見かけると、自分まで襟を正したくなっちゃうから不思議なのだ。

そんな中、「クラリーノランドセル」で有名なクラレが、新小学1年生とその親に、「将来、就きたい職業」「就かせたい職業」のアンケートを実施した。これは「クラリーノランドセル」を購入した親子を対象に毎年行っているもので、今年は親子それぞれ4000人ずつ（子供は男女各2000人）、計8000人分の回答を集計したものなのだ。

まずは男の子編。

1. スポーツ選手 32.8％　（1）
2. 警察官 6.0％　（3）
3. 運転手・士 5.9％　（2）
4. 消防士 4.9％　（5）
5. 職人 4.6％　（4）
6. TV・アニメキャラクター 4.5％　（8）
7. パイロット 3.4％　（10）
8. 医師 3.1％　（9）
9. パン・ケーキ・お菓子屋 2.7％　（6）
10. 学者・大学教授 2.6％　（7）
※カッコ内は昨年の順位（以下同）

1位のスポーツ選手は32.8％の男の子が望んでおり、他の職業が軒並み1ケタの中、断トツの人気を獲得している。「スポーツ選手」の内訳では、調査開始以来9年連続で「サッカー選手」が約6割でトップ。昨年よりも4.3ポイントアップしているのだ。一方、人気を二分する「野球」は、ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）が行われた昨年に初めて10％の大台に達したものの、今年は変動なし。ボストン・レッドソックスに移籍した松坂大輔投手らの影響はなかったようなのだ。

一方、男の子の親は、

1. 公務員 18.3％　（1）
2. スポーツ選手 16.8％　（2）
3. 医師 10.7％　（3）
4. 会社員 7.5％　（4）
5. エンジニア 4.5％　（5）
6. パイロット 3.6％　（6）
7. 職人 3.5％　（7）
7. 消防士 3.5％　（8）
9. 教員 2.5％　（8）
10. 建築家・設計士 2.4％　（13）

と、昨年と比べてほとんど変動なし。やっぱり親は子供の安定を望んでいるようなのだ。子供と親の意見を総合すると、「警察官」が一番なのかも。

続いて女の子編。

1. パン・ケーキ・お菓子屋 27.6％　（1）
2. 花屋 11.8％　（2）
3. 教員 7.5％　（4）
4. 看護師 7.5％　（3）
5. 芸能人・タレント 7.0％　（5）
6. 保育士 4.5％　（6）
7. スポーツ選手 3.3％　（7）
8. 医師 2.9％　（8）
9. 美容・理容師 2.3％　（9）
10. バレリーナ 2.1％　（12）

毎年トップの「パン・ケーキ・お菓子屋」が、今年も1ポイント上昇して1位になった。2位の「花屋」も調査開始以来の9年連続で、現代の女の子にとって憧れの職業となっているようなのだ。しかし、昨年までこの2つに続いて3位だった「看護師」が0.6ポイント下げて4位に後退。高齢社会を迎える日本にとって不安要素になるかも。

このほか、7位のスポーツ選手では約4割が「フィギュアスケート」を希望するなど、現在のフィギュア人気を反映した結果となった。男の子が「TV・アニメキャラクター」を望んでいるのに対し、女の子は「芸能人・タレント」と現実的。この差も面白いのだ。

女の子の親は、

1. 看護師 15.5％　（1）
2. 教員 11.1％　（3）
3. 保育士 8.6％　（4）
4. 公務員 7.1％　（2）
5. 医師 7.1％　（5）
6. 薬剤師 5.7％　（6）
7. 会社員 4.7％　（7）
8. 芸能人・タレント 4.1％　（8）
9. 美容・理容師 3.2％　（11）
10. フライトアテンダント 2.8％　（10）

昨年に続いて「看護師」が1位だったものの、0.7ポイント減少。代わって、「教員」が3ポイントの大躍進で2位となっている。「芸能人・タレント」を望む声は、意外にも少なかったのだ。

まだ小学校入学前の段階なので変化する可能性のほうが高そうだけど、未来を担う子供たちの夢はなかなか興味深いのだ。同じ子供たちを対象に、中学・高校入学時に調査しても面白いかも。