「史上最大の百科事典」管理者が語るWikipedia日本語版の舞台裏。

2007/03/15 17:00 Written by コ○助

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世界中の誰でも執筆に参加できる、ネット上の巨大な百科事典「Wikipedia」。その歴史は英語版が2001年、日本語版が2002年に本格スタートと、まだ日は浅いなりが、いまやネットで調べごとをするには欠かすことのできないサイトに成長しているなりよね。有志による投稿によって百科事典が出来上がる仕組みのため、その情報の信憑性や著作権問題(書籍などからの無断転載)がたびたび問題になるなりが、検索性や更新頻度は従来の百科事典に比べると格段に上。また、従来の百科事典には載らないような項目も充実しているのも、「Wikipedia」の魅力のひとつなりよね。

「Wikipedia」日本語版の利用者は、1年前の2006年3月時点で700万人(Wikipediaより)と言われているなり。でも、どこかの企業が運営しているわけではなく、サイト上に広告もなし。これだけ多くの人が利用しているサービスではあるなりが、いったいどのようにして運営されているのか、はっきりと答えられる人はそう多くはなさそうなりよ。そのあたりを詳しく紹介している、「Wikipedia」日本語版管理人・今泉誠氏へのインタビュー記事がPC Onlineに出ているので、少し見ておくことにするなりね。

「現在は、非営利団体ウィキメディア財団がWikipediaを運営し、その下でそれぞれの言語版が活動している形です」
「日本語版だけで言えば、現在は登録ユーザーが約11万8000人います。その中に、『管理者』と呼ばれるユーザーが56人、『ビューロクラット』と呼ばれるユーザーが5人います。それぞれは役割が異なります」
「(運営費用は)全額寄付です。ウィキメディア財団は年に1度程度、寄付金を集めるキャンペーンをします。現在は日本円にして1億円程度集まっています。多くは個人からの、10ドル、20ドル単位の小口の寄付ですね」
「当面の目標は、今ある平凡社やブリタニカの百科事典を越えることです。Wikipedia日本語版もずいぶん項目が増えましたが、項目にまだまだ偏りがあります」

大きなサービスに成長している割に、運営に携わっている人間の数はそう多くない様子。運営費用は90%以上がサーバ増強などのシステム維持に回されているため、給与という形で受け取っているのは、常駐している5人程度だというなり。

「今ある平凡社やブリタニカの百科事典を越える」という目標を掲げる「Wikipedia」日本語版。今泉氏は、この目標を達成するためにはまだ数十年かかると見ているようなりが、ネットのスピード感を考えたらもっと早く達成できそうな気もするなりよね。これからもますます項目が充実していくであろう「Wikipedia」の今後に期待したいものなり。

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