心臓病リスク低下や仕事効率アップなど、見直される昼寝効果。

2007/03/11 23:16 Written by コジマ

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通常の睡眠以上に気持ちいいのが、昼食後の満腹な時間にうとうとする昼寝。暖かくなるこれからの季節は、日中の睡魔に襲われる機会が増えそうなのだ。ぼくも勤めていた頃はよく上司に居眠りを注意されていたなあ。

しかし、近年はこうした昼寝の効果についてを見直す動きが出てきており、2004年には英国睡眠学会で昼食後の「パワー・ナップ」(ナップ=napはうたた寝の意)による生産性の向上が提唱されている。たしかに10分ほどでも昼寝をすると頭がスッキリするし、やる気もわいてくる。あながち“怠け者の言い訳”とは言い切れないのだ。

そんな昼寝効果を支持者を後押しするような記事が、米国で数少ない全国紙であるUSAトゥデイに掲載されたのだ。この記事を翻訳・要約したものを「イザ!」が掲載しているのだけど、記事によると、最近は忙しく働くニューヨーカーの間で昼寝サロンが流行しているのだそう。どうやら、昨年11月に出版された米ソーク研究所の心理学者、サラ・メドニック博士の「Take a nap! Change your life.」という本の人気も影響しているようなのだ。

また、今年2月にギリシャで行われた調査では、昼寝をよくする人がしない人よりも心臓病にかかる割合が低かったのだそう。こうした昼寝の効果についてメドニック博士は、忙しい人ほど必要で、5〜90分が最適だと提唱しているのだ。

こうした意見を支持する医師は多いようだけど、一部では昼寝を無条件に推奨すべきではないとする意見もある。その理由は、慢性的に不眠症に悩まされている人は、昼寝によって症状が悪化する可能性があるため。また、過度のうたた寝は睡眠時無呼吸症候群(寝ている間に一時呼吸が止まる症状)のサインにもなるので、昼寝をして解消するのではなく、ちゃんと医師に診断してもらったほうがよいとしているのだ。それだけでなく、睡眠不足を昼寝で補うことも無意味だとする意見もあるので、夜しっかり寝たうえでの昼寝じゃないと、効果は低くなってしまうみたい。

スペイン語圏には「シエスタ」という昼寝の習慣があり(夜が暑過ぎて眠れないからだけど)、ギリシャやイタリア、インドなどでも同じような習慣がある。昼寝が大好きなぼくは、「シエスタ」が世界的に認められることを夢見ているのだけど、特に日本では一般的に認知される可能性が低そうなのだ。

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