30年前に盗難され行方不明の絵画、スピルバーグ監督宅で発見。

2007/03/05 13:19 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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米国の市民生活を、軽いタッチと細部にまでこだわる描写の入り混じったスタイルで描き続けたノーマン・ロックウェル。ほのぼのとするテーマを得意とした彼ですが、時には人種差別などの社会性の強い作品(代表的なものに、 "The Problem We All Live With" など)も残しています。

ノーマンは多作の画家でしたが、彼のアトリエが火事になって多くの作品が消失したり、その他ほとんどの絵画も美術館所有となっているので、個人が彼の作品を持つことはほとんど不可能だといわれています。彼の絵が表紙に使われた雑誌も印刷物でありながら、きれいな状態で残されていれば数千ドルの値段が付くとか……。

そのノーマンの油絵で、30年前に盗難にあってしまい行方不明になっていた「ロシアの教室」。なんでもウォール真木が住むセントルイスの郊外の画廊から盗み出されたのだとか。先日、この作品が発見されたそうなのです。どこにあったかといいますと、なんと映画監督のスティーブン・スピルバーグが持っていたのだそうです(笑)。

とはいえ、別に彼が盗んだワケではなく数年前に合法的な画商から買い取ったんだとか。しかし彼のスタッフが先週、FBIのサイトでこれが盗難物であることを知り、監督に報告。さらに彼からFBIに通報したのだそう。そして捜査官と美術鑑定家が調べた結果、本物だということが判りました。

今後スピルバーグ監督は引き続き盗難に関する捜査に協力するそうですが、とりあえず所有先が見付かるまでは、この絵画を手元に置いておけるそうです。よかったね。そのうち没収されるから、今のうちに堪能しておいてください(笑)。

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