星野仙一氏がメジャー傘下1Aを買収、日本球界の未来をにらみ。

2007/02/23 12:08 Written by コジマ

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北京五輪に向けた日本代表チームの監督に就任した星野仙一氏(阪神シニアディレクター)。代表チームへの自球団選手の参加を渋る球団が多い中、人望や人脈のある星野氏の監督就任は、代表チームにとって大きなプラスなのだ。どんな選手が参加するのか、いまから楽しみ。

そんな星野氏が以前から常々憂えていたのが、有能な選手のメジャー流出と日本球界のシステム的な遅れ。広島がドミニカ共和国にアカデミーを開設しているのだけど、他球団はこうした育成プログラムをほとんど持っていないのが現状だ。こうした状態を打開しようと、星野氏が描いていた夢が実現しそうなのだ。

その夢とは、球界の次代を担う若者に、大リーグでのマネジメントを学ばせるということと、少年野球チームを米国に派遣し、ホームステイさせながら本場の野球を体験させるということ。この2つの夢をかなえるために、メジャー傘下の1A球団を買収することになったのだ。

出資するのは、星野氏とその知人ら4人。計5億円を投入し、経営に参画するそうなのだ。1Aは、米球界の中でも底辺の組織。日本で言うなら“4軍”に当たるのだけど、その規模や育成プログラムの充実度は段違いで、独立採算性をとっているためきちんとした経営が求められる。球団経営を学ぶ場としては最適な環境なのだ。

星野氏は以前にNHKの番組でメジャーを視察していたのだけど、そのメジャー通ぶりは有名。こうしたテレビ取材で米国を訪れるたびに、セリグ・コミッショナーやデュパイ最高執行責任者(COO)といったMLB幹部との会談を重ねていたそうなのだ。

まだ正式契約はしていないため球団名を明かしていないのだけど、スポーツニッポンによると、ロサンゼルス・ドジャース、コロラド・ロッキーズ、ロサンゼルス・エンゼルスのいずれかの傘下球団になるとのこと。

これまでたびたび日本球界の改革に関与してきた星野氏だけに、ファンとしては今回の買収による発展をおおいに期待しちゃう。日本代表監督の仕事も忙しい中、こうした裏方的役割もきっちりこなす“燃える男”に脱帽なのだ。

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