世界的建築家の黒川紀章氏が都知事選に出馬、公約は「五輪中止」。

2007/02/22 09:52 Written by コ○助

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東京・銀座にある「中銀カプセルタワービル」や、マレーシアの「クアラルンプール国際空港」、大阪・心斎橋の「ソニータワー」など、代表的な作品は数知れず。日本が誇る建築家・黒川紀章氏の設計はいつも独創的で、師匠とも言える故・丹下健三氏(新東京都庁舎やフジテレビ本社などを設計)とともに、世界的に高く評価されているなりよね。先日オープンした東京・六本木の「国立新美術館」の設計も手がけているため、意識せずとも、各種メディアで取り上げられた黒川氏の作品を目にしているはずなりよ。

そんな黒川氏が21日、突如公式ホームページで都知事選への出馬を表明したなり。黒川氏はこれまでも建築の視点から東京への一極集中回避や防災対策といった都市環境作りへの提言をメディアで展開しており、都知事選に色気が出たこと自体は不思議ではないなりが、黒川氏と石原慎太郎現都知事は「最も近い友人の1人」だそう。そのため、出馬の真意については、さまざまな憶測が飛んでいるなりよ。

公式ホームページには、都知事選への「15の公約」が公開されているなり。どのような公約が掲げられているのか確認しておくと。

◎黒川紀章氏の「15の公約」(公式ホームページより)
1) 石原都知事が立候補を辞退しない場合には、都知事選に立候補する。
2) 無所属(どの党からも、推薦されれば受ける)で出馬。
3) 1期のみ
4) 無給、官舎(公館)公用車は使用しない。
5) 石原都政の良かった点は、当然継承する。
6) タレント知事の乱立(すべてが悪いわけではないが)に歯止めをかけたい。
7) 都知事の期間、KKAA((株)黒川紀章建築都市設計事務所)は都の計画や設計を受注しない。
8) 東京オリンピック中止
9) 都を区中心の多核型の都市として活性化する。
10) 一部の首都機能の移転を積極的に支援し、都心に再開発のタネ地を将来のために確保する。そして緑地率を高める。
11) 東京を金儲け主義の投機から守り、文化と経済の共生を目指す。
12) 傲慢な態度ではなく、都民と対話し、都民の声に耳を傾ける。
13) 議会(民主主義)の重視
14) 中米露との関係重視
15) 知事のリーダーシップ確立、側近政治はおこなわない。

誘致に向けて動いている「東京オリンピック」の中止や首都機能移転の支援など、石原都知事に真っ向から対立する公約を掲げているほか、当選しても1期のみ、在職中は無給と、刺激的な言葉が並んでいるなりね。現時点では無所属での出馬となるなりが、候補者選びが二転三転するなど難航中の民主党が、「渡りに船」と言わんばかりに推薦する可能性も十分ありそうなりよ。

「東京オリンピック」の中止を掲げ、知名度を利用した選挙戦を狙うあたりは、かつて「都市博」の中止を掲げて都知事選に挑んだ故・青島幸男氏を連想させるなりが、悠然と構える石原都知事の勢いを止める有力候補となるのか、はたまた泡沫候補と呼ばれてしまうのか。都知事選は4月、答えはもうすぐそこなり。

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