「牛乳復権」のカギはペットボトル化も、立ちはだかる複数の壁。

2007/02/10 11:52 Written by コ○助

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好きか嫌いかは別にして、ほとんどの人が半強制的に給食を通じて飲んでいたであろう牛乳。一部には「牛乳は日本人の体には合わない」「体に害を及ぼす」との説を唱える学者がいるのは確かなりが、一般的にはカルシウムやたんぱく質を豊富に含んだ牛乳は成長期の子どもだけでなく、大人も日常的に飲むに越したことがないと言われているなりよね。

でも、分かってはいても、大人になってからめっきり飲む機会が減ってしまうのもまた牛乳。かく言うコ○助も、牛乳が嫌いなわけではないので子どもの頃には毎日結構な量を飲んでいたなりが、ここ10年は年に数回飲むか、飲まないかといった程度。コンビニでもスーパーでも、必ずパック入りの牛乳が陳列されているので気軽に購入できるはずなのに、あまり積極的に摂取しようとの考えには至らないことがほとんどなりよ。どうせ飲むならもっと美味しいモノを……との欲望に負け、ついつい清涼飲料水やお茶、コーヒーなどの嗜好品に走ってしまうことがしばしばなりね。

コ○助のような「牛乳離れ」は加速しており、産経新聞によれば、日本酪農乳業協会が全国の13歳以上の男女6000人を対象に昨年行った調査では、牛乳を「全く飲まない」と回答した人の割合が13.7%と、前年の10.2%を大きく上回ったというなりよ。この1〜2年に限定すれば、世の「豆乳ブーム」の煽りを受けてしまった可能性は否めないなりが、数字の上でもハッキリと「牛乳離れ」の傾向が出ているなりね。

そのため、牛乳の生産量は年々ダウン。具体的な数字を見ていくと、平成6年度には435.1万キロリットルあった生産量が、昨年度には379.3万キロリットルと、約10年で1割以上も減少しているというなり。そうなってくると困るのは牛乳の生産者。牛乳が売れない、でも乳牛の体調管理の面からも搾乳は続けなければいけない、ということで余剰な牛乳が大量に出てしまい、泣く泣く廃棄している生産者も出ているほどなりよ。生産者が望むのは、当然ながら需要の拡大によって再び生産量が増加に転じること。その起爆剤として期待を寄せているのが、最近にわかに話題となってきている牛乳のペットボトル化なりね。

さまざまな飲み物がペットボトル化され、若者を中心に「カバンにペットボトルを入れておく」というスタイルも確立されているなりが、ペットボトル入りの牛乳はまだ日本ではお目見えしていないのが現状。その理由は厚生労働省が牛乳の容器の内側に使う合成樹脂をポリエチレンなどの2種類に制限しているためで、ペットボトルの内側に使うポリエチレンテレフタレートは認可が下りていないからなりね。

また、清涼飲料水やお茶と比べ、必ず冷蔵しなければいけない牛乳は品質管理の面でのハードルが高く、「飲み残したものにフタをしてあとで飲む」という飲み方が定着している中で、どれほど消費者の理解が得られるのかは不透明。仮にペットボトル入り牛乳が認可されたとしても、メーカー側が及び腰になる可能性もあり、そう単純には実現できない事情が絡んでいるなりね。

ただ、内閣府の食品安全委員会などでペットボトル化についての議論は行われており、一応は今年の秋頃をめどに、「販売可能」な状況を作るところまでは話が進んできているなりよ。あとはメーカーと消費者のニーズ次第。果たしてペットボトル入りの牛乳は「復権」のカギとなるのか。皆さんは容器がペットボトルになれば、少しは牛乳を飲んでみようと思うなりか?

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