納豆ダイエットはウソ、「あるある大事典」がねつ造で打ち切りも。

2007/01/21 03:03 Written by コ○助

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フジテレビ系の情報番組「発掘! あるある大辞典II」で「納豆がダイエットに効果的」と紹介されたのをきっかけに、全国のスーパーやコンビニから納豆が姿を消したのは先日もお伝えしたとおり。「あるある大事典」で取り上げられた食材が放送翌日に飛ぶように売れる例はこれまでいくつもあったが、今回の納豆は小売店からメーカーに通常時の3倍もの注文が殺到するなど、異常な売れ行きになっていた。そのため、「納豆騒動」を新聞やテレビが大きく取り上げ、結果としてさらに騒動は過熱していた。

でも、この騒動。思わぬ形で幕を閉じることになりそうだ。きっかけは1月16日に発売された「週刊朝日」の「納豆ダイエットは本当に効くの?−『発掘!あるある大事典II』が絶賛」という記事。この記事の作成過程で取材を受けた関西テレビが社内調査を実施したところ、データや登場した大学教授のコメントなど計5件をねつ造していたことが判明したという。視聴者への「お詫び」と共に、番組ホームページに掲載されたねつ造個所は以下のとおり。

◎「発掘! あるある大事典II」のねつ造個所
(1)被験者がやせたことを示す3枚の比較写真で、被験者とは無関係の写真を使用。
(2)テンプル大学アーサー・ショーツ教授のコメントで、本来発言していない内容を日本語訳として表示。
(3)コレステロール値、中性脂肪値、血糖値についての測定は行っていないにも関わらず、納豆効果によって数値が改善したと放送。
(4)納豆を朝2パックまとめて食べた場合と、朝晩1パックずつに分けて食べた場合の比較実験の結果は架空のもの。
(5)被験者のDHEA量の測定をしていないにも関わらず、架空の数字を放送。また、DHEA量と年齢の関係を示すグラフを許可なく引用。

よくテレビ番組は演出と虚構(やらせ、ねつ造)の境界線が曖昧だと指摘されることがあるが、「あるある大事典」は実験データや発言内容の改ざんといった悪質なもので、明らかにねつ造の部類。社会的に影響力の大きいテレビ局としてあるまじき行為だけに、今後継続される社内調査の結果如何によっては、番組の打ち切りもやむなしといった感じだろう。今回はたまたま「週刊朝日」が動いたことがきっかけで発覚したが、過去にもさかのぼって調べていけば、ひょっとすると同様のねつ造が行われていたかもしれない。

この「納豆騒動」の顛末に振り回される形になったのが納豆メーカー。急激に増えた需要に対応するために増産体制を整えた企業もあるほか、生産遅れに対する苦情が殺到したために、新聞に「お詫び」の全面広告を出した企業もある。盛り上がった納豆消費が「ねつ造」によって冷え込むのは確実で、追加投資分の回収は難しいと言わざるを得ない。

なお、21日に放送予定だった「あるある大事典」は休止。爆笑問題司会の情報番組「スタメン」を1時間前倒しで放送し、番組の冒頭で一連の経緯を説明する。何が語られるのか、注目しておきたい。


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