世界最小の「国家」、シーランド公国が148億円で売り出し中。

2007/01/15 16:04 Written by コ○助

このエントリーをはてなブックマークに追加


小学校の地理の授業などで教わる「世界一最も小さい国」はバチカン市国。国の面積は0.44平方キロメートル(日本の皇居は1.15平方キロメートル)、人口921人のこの小さな国は、国際法で認められている国家としては紛れもなく「世界最小」なりよ。でも、世界には勝手に「国家」を名乗り、諸国の承認を得られなくとも我が道を突き進んでいる国もチラホラ。その中に、バチカン市国よりも小さい国「シーランド公国」があるなりね。昨年11月にフジテレビ系のバラエティ番組「ザ・ベストハウス123」でも取り上げられたので、ご存知の方も多いと思うなり。

「シーランド公国」は英国の沖合い約10キロのところに浮かぶ海上要塞を国土とした「国家」。国の面積は約207平方メートル、人口はたったの4人だけ。もともと英国が第二次世界大戦中に設置、戦後に放棄した海上要塞を1967年に元英国陸軍少佐のパディ・ロイ・ベイツ氏が占拠して、英国の領海外に存在するのを良いことに「独立宣言」を行って「国家」を名乗るようになったなりね。当然のことながら英国は憤慨し、立ち退きを求める裁判を起こしたなりが、1968年に裁判所は「領海外にある」「周辺国が領有権を主張していなかった」などの判断をくだし、以来「シーランド公国」は独自の国旗や通貨、パスポート、切手などを持つ、海に浮かぶ世界最小「国家」として存在し続けてきたなり。

でも、この「シーランド公国」はいま、財政難から崖っぷちに立たされているなりよ。すべての要因は昨年起きてしまった火災。国土の大半を消失する大火事に見舞われた「シーランド公国」には国を建てなおす力はなく、また、「国王」のパディ・ロイ・ベイツ氏も85歳と高齢であることから、「王子」であるロイ氏の息子・マイケル氏がスペインの代理店を通じて「シーランド公国」そのものを売り出しているなりよ。その価格は日本円にして約148億円。「国家」を買えるのだとしても、148億円は安いのか、高いのか……。

ちなみに「シーランド公国」は財政難解消策の一環として伯爵の称号を9000円で販売しており、英国のネットショップでは大人気となっているなりね。前述の「ザ・ベストハウス123」では、西川きよしがバリュープライスの4500円で購入し、「西川伯爵」になったなりよ。ちゃんとした証明書も発行されるので、「遊び」としてはなかなか楽しめそう。存亡の危機に立たされている「シーランド公国」がそう遠くない将来、歴史に幕を下ろす可能性も否定できないだけに、安く、簡単に伯爵の称号が欲しい人は今がチャンスなりよ!(笑)。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.