デトロイトモーターショー2007開幕、日米大手が激しく火花。

2007/01/09 23:58 Written by コジマ

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世界が注目する最大級の自動車ショーであるデトロイトモーターショー(北米国際自動車ショー)2007が現地時間の7日、米デトロイトで開幕したのだ。毎年、世界の自動車メーカーが新しいデザインや技術を競う場なのだけど、100回目を迎えた今年の注目は、ハイブリッドカーなど環境戦略で優位になっている日本勢と、巻き返しを狙うゼネラルモーターズ(GM)、フォード、クライスラーの「ビッグ3」をはじめとした米国勢の展開。日本車にない特徴を持つハイブリッドカーを投入してきた米国勢とは対照的に、北米での主力車投入が一段落している日本勢はスポーツカーで勝負したようなのだ。

まず、GMは家庭用の電源を使って充電できる技術「E-FLEX」を発表。車の横側に電源コードを差し込んで、家庭用ソケットから6時間半で充電できるのだ。この技術を使ったコンセプトカー「シボレー・ボルト」は、動力源は電源モーターのみで、ガソリンエンジンは再充電時のみに使用、話題のエタノールエンジンの活用も可能なのだとか。時速60マイル(時速約96.6キロ)での走行時に、1ガロン(約3.8リットル)あたり50マイル(約80.5キロ)で走行できる。

また、フォードはマイクロソフトと提携した「マイクロソフト・オート」を発表。ハンズフリー・ブルートゥース テレマティクス・システム「Sync」が組み込まれており、運転しながら声でMP3プレイヤーの操作や携帯電話での通話・メール送受信などのワイヤレス情報通信機能が利用できるのだとか。2008年にフォードの全ブランドでオプションとして提供する予定だそうで、これはちょっと楽しみなのだ。

一方、日本勢は、昨年北米での新車販売台数がクライスラーを抜いて3位、2位のフォードに迫る勢いで、世界での販売台数もGMを抜いて1位になる道が見えてきたトヨタが、ハイブリッド技術を使ったスポーツカー「FT-HS」を発表。実用段階モデルだそうで、北米で勝利のキーワードとなっている「ハイブリッド」と「スポコン(スポーツ・コンフォート)」を併せ持った理想的な車で米国勢に対抗しているのだ。ハイブリッドカーながら、6気筒で400馬力。こちらはすでに実用段階にあるのだそう。

ホンダも、昨年、日本勢初となる「北米カー・オブ・ザ・イヤー」と「トラック・オブ・ザ・イヤー」をダブル受賞した勢いそのままに、高級スポーツブランドである「アキュラ」のコンセプトモデルが、生産を中止した人気スポーツカー「NSX」の後継機として話題になっているようなのだ。

経営不振に陥っているGMほかビッグ3を尻目に、好調を維持し続けているトヨタ。デトロイトモーターショーでの評価が、各社の未来を占うかもしれないのだ。

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