オリックス・前川勝彦投手が無免許でひき逃げ、無期限謹慎処分に。

2007/01/07 23:32 Written by コジマ

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松坂大輔投手や井川慶投手らメジャー移籍選手たちの活躍が楽しみな2007年。しかし、新年早々、野球界の悲しいニュースが入ってきてしまったのだ。オリックスの前川勝彦(克彦)投手が、1月6日に大阪市の御堂筋交差点で自転車に乗っていた女性と接触し、両ひざの打撲など約1週間のけがを負わせながらそのまま逃走。それだけでも許されることではないのに、さらに前川投手は無免許運転だったため、7日に業務上過失傷害と道交法違反の2つの容疑で大阪府警南署に逮捕されたのだ。

前川投手は、事故後にいったん車から降りて被害女性と話し合っていたのだけど、現場近くの駐大阪韓国総領事館を警戒していた警察官が免許の提示を求めたところ、急に車に乗り込んで逃走したとのこと。この警察官が車のナンバーを通報し、前川投手であることが判明したようなのだ。同投手は02年にスピード違反を繰り返して免許を取り消しになっていたため、「無免許運転がバレるのが怖かった」と供述しているのだとか。

前川投手は左の豪腕投手としてPL学園を95、96年と甲子園のベスト8に導き、近鉄にドラフト1位で入団。01年には12勝を挙げてリーグ優勝に貢献したのだ。この頃は“西武キラー”の異名を持っていたなあ。ところがその後は芳しい成績を残せず、04年に川尻哲郎投手との交換トレードで阪神へ。甲子園をわかせた豪腕にファンとしても期待したのだけど、2年間で5試合0勝2敗という惨憺たる成績で、05年オフには相木崇投手との交換トレードで近鉄と合併したオリックスへと移籍。登板機会は11試合と増えたものの1勝どまりで、昨年12月13日の契約更改では700万円減となる2800万円でサインし、「来年に勝負をかけます」(日刊スポーツより)と気持ちを新たにしている矢先だったのだ。

この事故や違反自体も問題なのだけど、深刻なのは、無免許状態で日常的にマイカー通勤をしていたということ。前川投手が悪いのは当然ながら、無免許であることをチェックせずにマイカー通勤を認めていた球団にも責任の一端があるような気がするのだ。オリックスは、03年にマック鈴木投手が酒気帯び運転で書類送検、同年に山本拓司投手も時速44キロオーバーのスピード違反で捕まっている。過去の教訓を生かしていないと指摘されても仕方ないのだ。オリックスによると、前川投手は1日経っても球団に連絡を入れなかったそうで、突然の知らせに球団側は大あわてだったようだけど。

昨年は元メージャーリーガーの野村貴仁氏(そういやこの人もオリックスに在籍していたなあ)がストーカー容疑で警告を受けたことや覚せい剤の使用で逮捕されたことが話題になったのだけれど、今回は現役選手の事件だけに、野球好きの子供たちに与えるショックも大きいのではないだろうか。

オリックスはいったん無期限の謹慎処分としたものの、今後さらに情報収集を行ってから最終的な処分を決定するとのこと。事件の大きさ、深刻さを考えると、退団もやむなしと言えるのだ。

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