Dir en greyがMTV人気番組の音楽賞でノミネート、受賞確実か。

2006/12/30 19:44 Written by コジマ

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海外で活躍する日本人が増える中、国内での人気が海外での知名度に比例しない場合もある。例えば、日本で最も人気のあるスポーツ選手と言えば、米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手など野球選手を挙げる人が多いのだけれど、世界で最も有名なのは、F1の佐藤琢磨選手(SUPER AGURI F1)だそうなのだ。

それは音楽界でも一緒のこと。米国でアニメキャラクターとしても人気のPUFFY AMI YUMIは別として、ジョン・レノンの息子であるショーン・レノンと交際していた本田ゆかとゴリラズのギタリストも務める羽鳥美保のチボマットや、ガレージ・ロック・シーンの重鎮The 5.6.7.8'S、そのThe 5.6.7.8'Sに在籍していたEDDIEを中心としたMAD3、昨年、英BBCラジオ1の音楽賞「BBC RADIO1 WORLDWIDE AWARD」を日本人で初めて受賞した「デス・ジャズ」バンドSOIL & “PIMP” SESSIONSなどなど、日本での知名度は高くないものの、世界的に高く評価されているバンドはたくさんいるのだ。

今回ニュースになったDir en grey(ディルアングレイ)もその1つ。派手な衣装をまとういわゆる“ビジュアル系バンド”で、インディーズ・バンド初の武道館ライブを行ったことや、1999年のメジャー・デビューの際にYOSHIKIをプロデューサーに迎えるなどそこそこ話題になったのだ。でも、過激なパフォーマンスからテレビ出演時に苦情が寄せられたというから、あまり日本のメジャー・シーンにはマッチしていなかったのかもしれない。

そうした日本での活動に限界を感じたのか、02年の東アジアを皮切りに海外へと進出、昨年、欧州の音楽フェスティバル「Rock am Ring」や「Rock im park」に出演したことから、ドイツのヒットチャートで1位を記録するなど、日本を上回るほどの人気者となったのだ。ドイツはテクノと共にラウド系ロックも人気だから、日本では過激とされたDir en greyのパフォーマンスも受け入れられているのだ。

さらに、今年5月にラウド系の本場、米国デビューしたことから、海外からのニュースでDir en greyの名前を見かけるようになったのだ。米国での3000人規模のライブがソールド・アウト、コーンの北米ツアーへの参加……などなど。今月はじめには、グラミー賞の公式サイトの業界ニュースで、「Kabuki Rock」「ドイツへの侵略し、米国に照準を合わせた日本のロックバンド」として紹介されたのだ。コーンのボーカル、ジョナサン・デイヴィスは「日本で最高にクレイジーでサイコなバンド」と絶賛しているのだそう。

今年10月には、日本で行われたラウド系フェスLOUD PARK 06に出演したことでも話題になったのだけど、今度は、米MTVの長寿人気番組が行っている音楽賞にノミネートされたそうなのだ。

ノミネートされたのは、ラウド系専門番組「ヘッドバンガーズ・ボール(HEADBANGERS BALL)」が行っているPVを表彰する賞。選ばれたPVは04年7月リリースのシングル「朔−saku−」なのだ。「ヘッドバンガーズ・ボール」はMTV JAPANでも番組化された人気プログラムなのだけど、同賞での日本バンドのノミネートはもちろん初めてのこと。中間報告で現在1位、グランプリを獲得も濃厚となっているのだそう。

ぼくはラウド系のロックがあまり得意でないのだけど、日本人の海外での活躍はうれしい限り。さらに、Dir en greyのボーカルである京は同学年なので、応援したくなっちゃうのだ。米国でさらにブレイクし、日本に“逆輸入”される日が来るかも。

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