黄金の指を持つ男として、日本一有名なAV男優の加藤鷹。テレビへの出演も少なくなく、ドラマ「木更津キャッツアイ」にも本人役で出ていたので、ご存じの方も多いのではないだろうか。また、F1専門誌のインタビューを受けるほどのモータースポーツ通としても有名で、国内A級ライセンスも取得している。そんな加藤鷹がこだわって乗っていた1600万円のベンツが、突如として爆発・炎上したそうなのだ。

事が起こったのは、12月18日。前日は、AV男優にしてプロレスラーであるチョコボール向井の引退試合が行われた日だった。昨年にプロレスデビューを果たしている加藤鷹もセミファイナルに出場し、勝利できなかったものの、華麗な動きで観客を魅了していたそうなのだ。その後に開かれた忘年会が終了した18日早朝、自宅に向かう途中に愛車メルセデスベンツCL600ロリンザーDTMエディションから「ボーン」という音と共に白煙が上がりだしたそうのだ。前が見えないほどだというからよっぽどスゴかったのだろう。

おかしいなと思ってクルマを停め、降りてみるとエンジンの下から火の手が上がっており、あっという間に燃え広がったそうなのだ。行き交うクルマを呼び止めて消火器を借りようとしたけど、どのクルマも持っていない。119番で消防車を呼んだものの、到着したときにガソリンタンクに引火し、火柱が4メートルも上がるほどの大爆発を起こしてしまったのだ。

自身のブログには、〈｢何？何！なんで！？」が正直な気持ちであります。〉という困惑したコメントと共に、全焼した1600万円のベンツの写真が掲載されている。ホントに真っ黒焦げなのだ。実は、ぼくが数年前に購入し、Narinari.comでもご紹介した1965年式のマスタングも炎上してしまったのだけど、そのときは偶然にも工事現場の前で、消火器がすぐに手に入ったので爆発まではしなかった。でも、あっという間に燃え広がったのは一緒だったみたい（ぼくはその場にいなかったのだ）。マスタングもそうだったのだけど、鷹さんもエンジンを切っていれば瞬く間に燃え広がることはなかったかも。

うらたんには事故後の本人へのインタビューが載っているのだけど、「いやー、はははっ、1600万円の札束が吹っ飛んでいったよ。ｗ」と、鷹さんは至って楽天的。マスタングが炎上したときのぼくとは大違いなのだ。1カ月くらいヘコんでいたなあ。鷹さんのベンツとは1ケタも違うのに。保険が下りるかどうかも微妙なところのようで、現在交渉中だそうなのだ。ちなみに、マスタングは古いクルマだったので車両保険の加入を拒否され（認めてくれる保険会社もあったけど、びっくりするほど高額だった）、1円も保証されなかった。

マスタングが炎上した原因は、消防庁による診断の結果、パワーステアリングの潤滑オイルがエンジンからマフラーへと排気ガスを送るエキパイに付き、そこから発火したということになったのだけど、今回の鷹さんの事件を見て、検証に当たった消防庁の人の「パワステオイルは、新しいベンツでも目いっぱいハンドル切るともれることがあるんだよ」という言葉を思い出した。もしかしたら、ぼくと同じ状態だったのかもしれない。

それにしても、今回の鷹さんもぼくのクルマを運転していた人も、ケガがなくて本当に良かったのだ。