松下電器産業、業績低迷の子会社ビクターをケンウッドに売却へ。

2006/12/23 13:40 Written by コ○助

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販売不振から国内事業を大幅に縮小したアイワ(ソニー子会社)や、500億円の大赤字を出し、主要事業からの撤退が続く三洋電機など、あまり良い話題が聞こえてこない日本の中堅電機メーカー。消費者の高級志向の高まりや多様化する情報家電への対応遅れなど業績悪化の要因はさまざまなりが、いずれも存亡の危機と言っても過言ではないほどの瀬戸際に立たされているなりね。

松下電器産業の子会社である日本ビクターも、そんな中堅電機メーカーのひとつ。1927年に米国のビクタートーキングマシンカンパニーの日本法人として設立された日本ビクターは、米RCA、日産コンツェルン、東京電気(現在の東芝)、日本興業銀行(同みずほ銀行)と親会社の変遷を歩み、1954年に松下電器産業と資本提携。以来、松下電器産業の傘下にありながら独自のブランドとして成長してきたなりよ。

1976年には、後に世界中に「革命」を起こす家庭用ビデオのVHSを開発。ベータマックス擁するソニーとの激しい規格争いに打ち勝ったほど、その技術力が評価されていた時期もあったなり。でも、近年は目立ったヒット商品もなく、また、独自性を打ち出すこともできずに業績は悪化の一途をたどり、2006年3月期の連結ベースの純損益は306億円の赤字に。この数字は松下電器産業本体の業績にも影響を及ぼしており、経営改善が急務となっていたなりね。

こうした状況の中、グループの再編を推し進める松下電器産業は、ひとつの大きな決断を下したなりよ。創業者の松下幸之助の肝いりでグループに組み込まれた日本ビクターを売却する方針を固めたなりね。確かに近年は松下電器産業と日本ビクターの間で分野補完ができているわけでもなく、相乗効果が薄れているので妥当な判断ではあるなり。

売却先として交渉が進められているのはケンウッド。映像機器の強化を狙うケンウッドと松下電器産業の思惑が一致し、すでにビクターとケンウッドの首脳が会談をしているというなり。また、米投資ファンドのサーベラスの名前も上がっているなりね。

売却が現実のものとなれば、中堅電機メーカーの再編が加速する可能性が高いなりよ。ほかのメーカーも含めて、これからの家電業界から目が離せないなりね。

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