テレビ局出資の作品が増加、東宝の2007年ラインアップが決定。

2006/12/19 11:59 Written by コ○助

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製作・配給・興行のすべてを行う、映画業界の「メジャー」系大手3社の中でもズバ抜けた業績を残している東宝。2006年もすでに数字の確定している1〜11月の興行収入が559億5049万円となり、過去最高を記録しているなりよ。これに12月の興行収入が上乗せされて2006年の年間興行収入が確定するわけなりが、今年はこれまで年間興行収入の歴代1位を守っていた2001年の記録(548億5756万円)をすでに上回っており、ヒット作に恵まれた「東宝史上最高の年」だったと言えるなりね。

そうは言っても、コアな映画ファンでもない限り、あまり配給会社まで意識して映画は観ないもの。参考までに、今年公開された東宝作品(東宝が製作した作品。配給のみは含まず)の中から、代表的な作品をまとめておくなり。

◎2006年の東宝作品(代表例)
「シュガー&スパイス 〜風味絶佳〜」(柳楽優弥、沢尻エリカ)
「ラフ ROUGH」(長澤まさみ、速水もこみち)
「UDON」(ユースケ・サンタマリア、小西真奈美)
「ゲド戦記」(岡田准一、手嶌葵 ※声の出演)
「日本沈没」(草なぎ剛、柴咲コウ)
「劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海(うみ)の王子マナフィ」
「劇場版NARUTO-ナルト- 大興奮!みかづき島のアニマル騒動(パニック)だってばよ」
「トリック劇場版2」(仲間由紀恵、阿部寛)
「嫌われ松子の一生」(中谷美紀、瑛太)
「LIMIT OF LOVE 海猿」(伊藤英明、加藤あい)
「着信アリFinal」(堀北真希、黒木メイサ)
「名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」
「クレヨンしんちゃん 伝説をよぶ 踊れ!アミーゴ!」
「映画ドラえもん のび太の恐竜2006」
「THE 有頂天ホテル」(役所広司、松たか子)
「涙そうそう」(妻夫木聡、長澤まさみ)
「NANA2」(中島美嘉、市川由衣)
「犬神家の一族」(石坂浩二、松嶋菜々子)
※基本的に洋画は傘下の子会社、東宝東和が配給

中には期待されていたのに、思ったほどの興行収入を上げることができなかった作品もチラホラと見つけることができるなりが、今年の映画界を賑わせていた作品ばかりなのは確かなりよね。興行収入に大きく貢献しているのは「ゲド戦記」の76億5000万円、「LIMIT OF LOVE 海猿」の71億円、「THE 有頂天ホテル」の60.8億円、「日本沈没」の52億円といったあたり。「邦画は金にならない」と言われたのはもう昔の話。今は50億円級の大ヒット作がポンポンと現れているなりよ。

さて、そうなると当然気になるのは来年もこの勢いを持続させられるだけの作品を揃えられるのか、ということ。先日、東宝から2007年のラインアップが発表されたので、どのような作品が名を連ねているのか、簡単にまとめておくなりね。

◎2007年の東宝作品
01月「愛の流刑地」(豊川悦司、寺島しのぶ)
01月「それでもボクはやってない」(加瀬亮、瀬戸朝香)
01月「どろろ」(妻夫木聡、柴咲コウ)
02月「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」(阿部寛、広末涼子)
03月「映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜」
03月「バッテリー」(林遣都)
03月「アンフェア the movie」(篠原涼子、椎名桔平)
04月「名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」
04月「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌う ケツだけ爆弾!」
05月「眉山」(松嶋菜々子 大沢たかお)
06月「舞妓 Haaaan!!!」(阿部サダヲ、堤真一)
初夏「そのときは彼によろしく」(長澤まさみ、山田孝之)
07月「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール ディアルガVSパルキア」
07月「劇場版 西遊記」(香取慎吾、深津絵里)
夏頃「天国で君に逢えたら(仮)」(大沢たかお、伊東美咲)
夏頃「劇場版NARUTO-ナルト- 疾風伝(仮)」
09月「HERO」(木村拓哉、松たか子)
11月「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(吉岡秀隆 堤真一)
12月「マリと子犬の物語(仮)」
12月「椿三十郎」(織田裕二、豊川悦司)
冬頃「銀色のシーズン」(瑛太、田中麗奈)

2007年のトップバッターとなる「愛の流刑地」を皮切りに、やはり原作や監督、出演者などの情報からだけでもヒットを予感させる作品がズラリ。個人的に気になるのは、久しぶりの周防正行監督作品「それでもボクはやってない」、バブルの頃に一世を風靡したクリエイター集団ホイチョイ・プロダクションズが放つ「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」、宮藤官九郎が脚本を書き下ろす「舞妓 Haaaan!!!」、「いま、会いにゆきます」で知られる市川拓司原作の「そのときは彼によろしく」あたり。いずれも個性豊かな作品ばかりなりよ。

壮絶な濡れ場があるという噂の「愛の流刑地」や、手塚治虫原作の「どろろ」、連続ドラマ史上に残る名作の初映画化となる「HERO」、大ヒット作の続編「ALWAYS 続・三丁目の夕日」などは順当にヒットしそう。黒澤明の傑作をリメイクする「椿三十郎」も、シニア層に支持されれば、堅調な数字を叩き出しそうなり。

こうした2007年のラインアップで特徴的なのは、テレビ局が出資する作品が増加したこと。eiga.comによると、フジテレビが7本、日本テレビが5本、TBSが3本、テレビ朝日が3本、テレビ東京が2本の割合で東宝作品に出資をしているというなりよ。上手くメディアミックスができた作品が大ヒットするという図式が、来年はさらに加速していくことになるなりね。

皆さんは2007年の東宝作品、どの作品が一番観たいなりか?

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