モーツァルトの全楽譜がネット公開、6日間で1000万件超のアクセス。

2006/12/18 23:44 Written by コジマ

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視聴率が好調のフジテレビ系ドラマ「のだめカンタービレ」。題名と曲が一致していないクラシック音痴のぼくにとって、原作では分からなかった「あ、あの場面で弾いていたのはこの曲だったのか!」という発見があるので「ドラマのだめ」も楽しめているのだ。こうしたドラマ人気からクラシックへの関心が高まっているそうだけど、今年で生誕250年を迎えたモーツァルトの作品の楽譜が、12月12日からネットで無料公開されているそうなのだ。

公開しているのは、モーツァルトの故郷であるオーストリア・ザルツブルクにある「国際モーツァルテウム財団(Die Internationale Stiftung Mozarteum)」。この財団はモーツァルトの遺品を収集やモーツァルト美術館を運営する市民団体なのだけど、空襲で破壊されたモーツァルトの住家を美術館に再建する際に第一生命が資金を提供したり、展示品の音響機器をソニーが提供するなど、日本との関わりが少なくないのだ。

同財団の公式サイトで公開されているのは、オペラ曲の「フィガロの結婚」(KV 492)や「魔笛」(KV 620)、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(KV 525)などなど600を超える全作品というから驚きなのだ。直筆のものも一部あり、すべて無料で、ファイルのダウンロードや印刷も可能。楽譜の類はタブ譜しか読めず、ピアノを習っていたときも楽譜を読まずにたたく鍵盤を覚えていたぼくにとっては宝の持ちグサレだけど、専門家や音大生、楽譜が読めるファンにとっては最高の贈り物ではないだろうか。公開からたった6日間で世界中から1000万件超のアクセスがあったというのもうなずけるのだ。

楽譜を検索するには、サイト中央にある「Search the NMA Online」と書かれた赤いボタンをクリックし、検索画面で楽譜の番号を入力するだけ。「Suchbegriff」とある欄に原曲名(例えば、「フィガロの結婚」だったら「Le Nozze di Figaro」)を入力しても検索できるのだ。

かつて習っていた人もそうでない人も、「のだめ」で盛り上がった気分でそのままピアノに挑戦するのも面白いかもしれない。それにしても、いくら著作権が切れているとはいえ、こうしてネットで無料公開してくれるのはありがたい限りなのだ。ビートルズやストーンズの楽譜も無料公開されるようにならないかなあ。

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