中国最大の検索エンジン「百度」、2007年の日本進出を発表。

2006/12/07 10:44 Written by コ○助

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2001年に日本進出を果たしたGoogleが瞬く間に利用者を獲得したように、時に誰もが驚くような下克上を目の当たりにするインターネットの世界。一時はポータルサイト各社がGoogleを採用し、どこで検索してもGoogle、Google……と、「天下統一」目前の状態だったなりよね。でも、それからしばらくして検索エンジンを独自開発に切り替えることで、Googleと袂を分かつポータルサイトが増加、再びヤフーとGoogleの二強を頂点とする群雄割拠の時代へと突入しているのは皆さんもご存知のとおりなり。Googleが便利で検索精度が高いことは誰もが認めつつも、一社寡占の状態は利用者にとって健全な状態とは言い難いため、現在は良いバランスで各社のサービスが並存していると考えて良さそうなりよ。

そんな日本の検索エンジン界隈に、来年は「大物新人」が進出することになったなり。中国最大の検索エンジンとして、日本でもメディアに登場する機会が増えてきた「百度(Baidu、バイドゥ)」が2007年中に日本語版のサービスを開始すると正式発表したなりね。2001年から中国内で始まった「百度」は毎日6,000万を超えるアクセス数を記録する巨大なサービスに成長。中国のネットユーザーの半数以上が利用していると言われており、中国内ではヤフーやGoogleを凌ぐ人気(1位 百度、2位 ヤフー、3位 Google)を獲得し、トラフィック的には世界4位のポジションをキープしているなりよ。昨年8月には米国のナスダック市場に上場。株価が急騰したことでも話題となったなり。

「百度」は中国語の検索では随一の技術力を持った企業と言われているなりが、李彦宏(Robin Li)会長兼CEOによると、日本進出にあたり日本語の検索について半年以上の研究を重ねてきており、日本でのユーザー獲得に「自信を持っている」そう。具体的な時期やサービス内容はまだ詳細を詰めている段階のため明らかにはされていないなりが、非英語言語検索のサービスとしての成功体験と、日本語と中国語の類似性から、かなりの勝機を感じ取っているようなり。

ただ、「百度」が中国で爆発的に利用者を増やしたのは、ネットに散らばる違法ファイルを検索できる「MP3検索」が圧倒的な支持を得たからとの見方も強く、同種のサービスを展開できない(と予測される)日本においては、同じような勢いで利用者を獲得するのは難しそうなりよ。一時よりは検索できる違法ファイルは減少しているとはいえ、今なお中国の「百度」にアクセスすると普通にMP3ファイルを検索、ダウンロードできてしまうなりね。

とはいえ、「大物新人」の進出によって、検索エンジン界隈が活性化するのは歓迎すべきこと。ユーザーにとっても選択肢が増えるのは悪い話ではないなりよ。日本でもGoogleやヤフーに迫ることができるのか、注目しておきたいサービスなり。

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