日ハム・新庄外野手が引退会見、政治家や俳優への転身は否定。

2006/10/27 23:17 Written by コジマ

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日本シリーズ第2戦から4連勝し、ホームの北海道で日本一を決めた日本ハム。44ぶりの日本一ということで、昔からのファンも、北海道移転後のファンも歓喜に包まれた一夜を過ごしたのではないだろうか。ぼくは阪神ファンであると同時に野球ファン。今年の日本シリーズは本当に面白く、日本ハムの優勝は感動的だったのだ。

そんな日本シリーズを盛り上げ、今季限りで引退を表明している新庄剛志外野手が27日、札幌ドームで会見を開いた。「球団が一丸となって毎日一生懸命、北海道で種をまき水を与えて、やっと3年目にして金色の花を咲かせられた」と、阪神時代の恩師である野村克也監督(現楽天)が好む表現を引用、政界やハリウッドスター、野球解説者への転身は否定し、具体的な活動は明言しなかったけど、「これからも、あっと驚かせるようなことをやり続けていきたい」と、新庄外野手らしい内容だったのだ。

阪神から米大リーグ、日本ハムとプロ生活17年間使い続けたグラブを持ち込み、会見に臨んだ新庄外野手。3年前に日本ハムへ移籍した際に、「4万3000人を絶対に入れるんだ」と決意したそうで、まずは自分のパフォーマンスを見に来てもらい、そこで若手のプレーを見てファンを増やしていこうと計画したという。これはほぼ達成できただろうけど、新庄外野手以外にもトレイ・ヒルマン監督や小笠原道大内野手といったお客さんを集められる人員が球団を去ることが噂されている日本ハム、今後も今年のような観客を動員できるか、来季が正念場になりそうなのだ。新庄外野手に後継者として指名された森本稀哲外野手もいいキャラクターをしてるけど、まだ物足りないしなあ。

家族が住むテキサスが本拠地で古巣の大リーグ、レンジャーズから監督就任が要請されているヒルマン監督と、フリーエージェント権を行使して移籍の可能性が高い小笠原内野手について、新庄外野手は「2人がどのような道を選ぶか分からないが、応援していきたい。若い選手が多いので、日本ハムのカラーは変えられるのではないか」としているのだ。

自身の今後については、自民党から打診された来夏の参院選比例代表での出馬や大リーグ時代に語っていたハリウッドスターへの転身は、それぞれ「今のままではムリでしょう」、「あれは冗談。チャンスがあればいろんな経験をしていきたい」と、将来的な可能性は否定しないまでも、直近の進路として考えていないようなのだ。政界転身については、自民党の片山虎之助参院幹事長が27日、擁立困難との見通しを発表している。

一方、プロ野球解説者の仕事については、「僕が解説すると『ピー』ばっかりになってしまうのでやめておく。年に1回だけでもない」と、上記の2つと違ってキッパリと否定しているのだ。日本シリーズの解説で評判が良かったオリックスの清原和博内野手と違って、新庄外野手の解説では真摯な野球ファンが怒りそう。視聴率は取れるかもしれないけど。

そして、ファンが最後の試合として期待していた11月9日から行われるアジアシリーズについては、気力、体力の限界を理由に出場しないことを明らかにしたのだ。日本シリーズが本当に最後の試合になってしまったんだなあ。11月18日に札幌市内で行われる予定の優勝パレードには参加するとのこと。

MSN毎日インタラクティブには、これまでの新庄外野手を写真で振り返る特集ページがある。阪神時代、仲田幸司投手と写っているものや、歌手デビュー、95年の引退会見、野村監督のもとで投手を務めたときのもの、メジャー移籍前のフェラーリ売却などなど、かなり懐かしい写真が満載なのだ。本当に、いろんな話題を振りまいてきたなあ。

「ただユニフォームを脱ぐだけで、新庄剛志は新庄剛志」「体力の限界はあるが、頭の限界はない。これからは頭のトレーニングに集中し、どんどん新庄剛志を伸ばしていきたい」―日本プロ野球界で希有な存在だった新庄外野手、今後は野球界だけでなく、日本全体を“改革”するような存在になるかもしれない。

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