夜更かしで肥満に? 寝室からゲーム、パソコン、携帯電話の追放を。

2006/10/23 22:48 Written by コジマ

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子供の肥満率は、欧米だけでなく日本を含むアジアでも問題になっている。日本ではまだ1〜3%程度だけど、中国では北京限定だと10%を超えており、肥満問題が深刻化している米国では17%に達しているのだ。

これは英国も同様で、今回、英ブリストル大学のシャーラド・タヘリ博士が調査したところによると、11〜15歳の4人に1人が肥満で、女の子の約半数が肥満または過体重という結果が出たのだそう。ちょっと高過ぎる気もするけど……。

タヘリ博士は今回の研究を通じて、この急激な子供の肥満率増加は、睡眠時間が足りていないことも原因の1つではないかと推測しているのだ。しかも、それが成人後の体重増加にも影響しているのだそう。同博士が調査したところ、睡眠不足によって体内のホルモンバランスが崩れ、それが過食につながっていることが示唆されたという。

例えば、1日に5時間しか睡眠を取らない人は8時間取る人に比べて、胃から分泌される成長ホルモン「グレリン」の量が、15%多いのだそう。グレリンは空腹感を司るホルモンで、分泌量が多いほど食べ過ぎたりカロリーが高い食事を求めたりするのだそう。また、1990年代に英国で行われた研究では、生後30カ月までの不十分な睡眠が7歳時の肥満の予測因子になることが明らかになっているのだ。

こうした睡眠不足の子供が増えている原因の1つとして、タヘリ博士はテレビゲームやパソコン、携帯電話などの普及を挙げており、「子供の寝室からこうした電子機器を取り外し、毎日決まった時間に就寝するよう指導することで、適正な睡眠時間を確保できるようになるだろう」と語っているのだ。

睡眠不足と肥満が関連しているというのは驚きだけど、どうやらゲームなどをしながら夜更かしして、その揚げ句にポテトチップなどの高カロリーなスナック菓子を食べちゃうことも原因の1つのようなのだ。

最近は夜遅くまで子供を連れ回している親をよく見かけるけど、今回解明された肥満だけでなく、さまざまな成長ホルモンに支障を来す睡眠不足。子供の将来を考えるなら、早い時間に寝かしつけたほうがよいようなのだ。

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