和食ブームで干物人気上昇、専門の居酒屋・通販サイトも大にぎわい。

2006/10/22 23:10 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


生の魚と違って、旨味が凝縮された独特の風味を持つ干物。幼い頃は魚がそれほど得意でなかったぼくだけど、干物は喜んで食べるほど好きだったのだ。そんな干物が今、じわじわと人気を高めているようなのだ。

和食がブームになっている昨今、隠れ家的居酒屋が人気になっているけど、普通のメニューにはちょっと飽きを感じてきている人も多いのでは? そんななか、最近ちらほらと見かけるようになったのが、干物専門の居酒屋さん。日刊ゲンダイでは、一夜干しと“銀シャリ”が売りの「一夜一夜」(東京都千代田区など)を紹介しているのだ。ここの特徴は、備長炭を使って自分で干物を焼くこと。自分で焼いた干物を日本酒と共に楽しみ、最後は米と水にこだわったご飯“銀シャリ”と味噌汁でシメる。うーん、書いててヨダレが出そう。この店がオジサンたちだけでなく、若い女性にも人気だそうなのだ。

ぼくがよく行く「あぶりゃんせ百干」(東京・市ヶ谷など)は、干物を中心としたメニューと日本酒や本格焼酎が売りの居酒屋さんなのだけど、こちらも最近は女性客が増えているように感じるのだ。金曜日の午後8時くらいに行くと、混雑しすぎて入店できないほど。

さらに、囲炉裏を使って自分で焼くスタイルが特徴の居酒屋さん「方舟」(東京・新橋)にも先日行ってきたのだけど、北陸産の干物が豊富に取りそろえられており、ホッケやハタハタなどの定番から、ノドグロやゲンゲといった珍しい魚まで食べられるのだ。ここも女性だけのグループが少なくなかったなあ。

それだけでなく、昨年と比べてスーパーやデパートの地下食品売り場で10%、干物専門通販サイト「eひもの.com」では40%も干物の売り上げが増加したという。アジやホッケ、イワシ、サバなどがよく売れるのは当然として、最近は1枚1500〜4000円もするキンキやカマスなど高級魚が人気だそうなのだ。

こうした干物人気の理由は、健康的な視点から見直された和食のブームだけでなく、調理がしやすくゴミが少ないこと、高級旅館などで上品な干物のおいしさ知った人が増えていることなどを、ゲンダイは挙げている。

近頃、スーパーで売っているサバの一夜干しの値段が上がっていると感じるのだけど、原油価格の高騰や産地である外国での需要増加だけでなく、こうした干物ブームの影響もあるのかもしれない。ああ、美味しい干物で焼酎が飲みたくなってきたのだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.