日本ハム・金村曉投手が猛省、元チームメートの説教で改心。

2006/10/21 19:59 Written by コジマ

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トレイ・ヒルマン監督への批判で罰金200万円とプレーオフ終了までの出場停止を命じられた日本ハムの金村曉投手。ダルビッシュ有投手や八木智哉投手らの奮闘でチームは25年ぶりのリーグ優勝を果たし、金村投手も胸をほっとなで下ろしているところだろう。この謹慎はかなりこたえたらしく、「絶対に許さない」とまで言っていた態度から一転、「大変なことをして、ぼくは野球で返すしかない」(報知新聞より)と反省しているようなのだ。

こうして改心した金村投手だけど、その要因はプレーオフやリーグ優勝時のビールかけに参加できなかったことだけではないのだそう。夕刊フジには、元チームメートの先輩たちから受けた、厳しくも暖かい説教を金村投手自らが明かしている。

金村投手の“舌禍事件”を振り返ってみると、9月24日のロッテ戦に先発した金村投手は、5年連続2ケタ勝利の記録がかかっていた。4-1の日本ハムリードで迎えた5回、2死満塁のピンチの場面でヒルマン監督は投手交代を指示。勝利投手の権利が得られるのに1アウト足りない状況だった。

その後チームは4-8で敗戦したが、怒りがおさまらない金村投手は「絶対に許さない。外国人の監督だから、個人の記録はどうでもいいんでしょう。顔も見たくない」と痛烈にヒルマン監督を批判し、球団は罰金200万円とプレーオフ終了までの出場停止を命じられたのだ。日本ハム一筋の金村投手にとってヒルマン監督は新参者。
チーム低迷期もエースとして奮闘していた金村投手だけに、個人成績へのこだわりは譲れないものだったのだろう。

その謹慎中の金村投手を叱り、励ました先輩たちとは、元日ハムで共に阪神へ移籍した片岡篤史内野手と下柳剛投手。阪神の東京遠征時に、2人は金村投手を都内の飲食店に呼び出したそうなのだ。

下柳投手は金村投手の言動に怒り心頭だったようで、「おれはお前にそんなことを教えたか!?」(夕刊フジより)と怒鳴られたようなのだ。しかし、そこは兄貴肌の2人、恐縮している金村投手に対して「まあ飲め」と酒を勧め、「おれたちにも似たようなことはいっぱいあった。教訓にしていけばいい。日本シリーズではチャンスがあるはずだから頑張れ」()と励ましたのだとか。球団を問わず多くの選手が駆けつけた片岡内野手の引退試合でも分かる通り、プロ野球界でも屈指の人望を誇る2人の愛ある説教は、金村投手を深く反省させたようなのだ。

このほか、宮城県出身の元プロ野球選手である佐々木主浩や大島康徳前監督らからも電話がかかってきたそうで、9月24日の試合後のような気持ちはもう消し飛んだようで、「皆さんに迷惑をかけました。監督、コーチ、チームメートには謝罪させていただきましたが、ファンにはまだ謝っていない。それを札幌ドームのお立ち台でできたら、最高ですね」()と語っている。日本シリーズでは第3戦への登板を公言しているけど、これが実現できるかどうかも楽しみの1つとなった。それにしても、金村投手は良い先輩たちに恵まれたのだ。

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