毎回、最新モデルが登場する時期になると、各キャリアの先陣を切って発表を行うNTTドコモなりが、今月末から始まるナンバーポータビリティを意識して、auは8月、ソフトバンクは9月に発表を済ませているため、今回は珍しくトリでの登場となったなりよ。ライバルがすでに総力を挙げて取り組んだ珠玉のラインアップを発表しているなりが、NTTドコモもどうしてなかなか。「攻めるドコモ」を全面に押し出した、意欲的な秋冬モデル14機種を発表したなりね。

発表された14機種の内訳は、「903i」シリーズが11機種（通常端末が6機種、ワンセグ端末が3機種、HSDPA端末が2機種）、シンプルで小型の「SIMPURE」シリーズが2機種、そして企業向けの無線LAN内蔵端末が1機種。秋冬モデルの核となる「903i」シリーズは通常端末の全機種が300万画素以上のカメラを搭載したほか、従来のiアプリの仕様を拡張した「メガiアプリ」（プログラム領域が最大1MB、データ保存領域は外部メモリにも設定可能）や「着うたフル」に対応。また、容量が拡大された新しい「デコメール」や、端末を触れ合わせるだけで電話番号の交換ができるようになった新しい「おサイフケータイ」（赤外線通信の発展系のようなイメージ）に対応するなど、従来機種よりも着実にパワーアップしているなりね。

それでは簡単に、発表された14機種のスペックや特徴をまとめておくなり。

◎「D903i」（三菱電機製）
・2.8インチのTFT液晶（ワイドQVGA）を搭載。
・AF対応の320万画素CCDカメラを搭載。
・「903i」シリーズ最薄の18.2mm。
・ナップスターの音楽配信に対応（WMA対応）。
・ヨコ画面でのフルブラウザ利用や、Word、Excelなどのオフィス文書閲覧が可能。
・FMラジオ機能を搭載。
・FMトランスミッターを搭載。
・GPS機能を搭載。
・ダウンロードしたキャラが画面を動き回る「マチキャラ」対応。
・ボイス認証機能を搭載。
・外部メモリはmicroSDカード。
・本体色はスプリングピンク、ウィンターホワイト、オータムゴールド、サマーターコイズの4色。

「D903i」の特徴はスライド式の端末に大きな画面という、従来の三菱電気製の良いところを踏襲し、液晶をヨコにして活用できる機能を備えている点。そして内蔵するFMトランスミッターを使えば、カーラジオなどを使ってナップスターでダウンロードした楽曲を聴ける、音楽ケータイとしての機能強化が挙げられるなり。また、新サービスの「マチキャラ」に対応しているのも、見逃せないポイントなりよ。

◎「F903i」（富士通製）
・2.4インチのTFT液晶（QVGA）を搭載。
・AF対応の320万画素CMOSカメラを搭載。
・液晶画面を横に「スイング」して機能を起動できる新しいスタイルを採用。
・ナップスターの音楽配信に対応（WMA対応）。
・指紋認証機能を搭載。
・GPS機能を搭載。
・外部メモリはmicroSDカード。
・本体色はRosso、Nero、Bianco、Cobaltの4色。

「F903i」の特徴は、なんと言ってもその新しいスタイル。液晶画面が左右に駆動する仕組みを採用し、右に倒したとき、左に倒したとき、それぞれに起動する機能を割り当てられるなりよ。これまで多くの携帯電話端末が世に出ているなりが、このスタイルは「F903i」が初めて。富士通製端末伝統の指紋認証機能もバッチリ搭載されているなり。

◎「N903i」（NEC製）
・2.5インチのTFT液晶（VGA＋）を搭載。
・AF対応、手ぶれ補正機能付きの320万画素CMOSカメラを搭載。
・「903i」シリーズ最軽量の112グラム。
・GPS機能を搭載。
・SD-Audio対応の音楽再生機能を搭載。
・顔認証機能を搭載。
・外部メモリはmicroSDカード。
・本体色はジェットブラック、スパークルホワイト、パーミリオンオレンジ、サーフブルーの4色。

「N903i」の特徴はVGA＋という、QVGAの約4倍の解像度を誇る2.5インチ液晶。搭載されているGPS機能で使う地図を表示する際に、そしてフルブラウザでパソコン用のサイトを見るときに威力を発揮するなりね。ナップスターの音楽配信サービスには対応していないなりが、音楽再生機能はしっかり搭載されているなり。

◎「P903i」（パナソニック モバイル製）
・2.4インチのTFT液晶（QVGA）を搭載。
・AF対応の320万画素νMaicoviconカメラを搭載。
・端末から離れると自動ロックする「あんしんキー」を同梱。
・GPS機能を搭載。
・SD-Audio対応の音楽再生機能を搭載。
・音楽再生は業界最長の70時間連続再生を実現。
・新しい「ヒカリ×カスタムジャケット」を採用。
・「DIRGE of CERBERUS LOSTEPISODE FINAL FANTASY VII」をプリインストール。
・顔認証機能を搭載。
・Bluetoothに対応。
・外部メモリはmicroSDカード。
・本体色はホワイト×パールストライプ、ブラウン×シルバー、オレンジ×オレンジの3色。

「P903i」の特徴は業界最長となる、70時間の音楽再生ができる点。この長時間再生を活かすためにも、ナップスターの音楽配信サービスには対応したかったところなりが、今回はSD-Audioの対応のみとなるなり。ほかの「903i」シリーズには付いていない、「あんしんキー」が同梱されるのもミソ。端末から離れても、このキーを持ち歩いていれば、自動的にロックがかかるので、他人にのぞき見されることがないなりね。端末を紛失したときなどにも役立ちそうなセキュリティ機能なり。

◎「SH903i」（シャープ製）
・「AQUOS」の技術を採用した2.8インチのモバイルASV液晶（ワイドQVGA）を搭載。
・AF対応の320万画素CCDカメラを搭載。
・液晶を横からのぞきにくくする「プライベートフィルタ」を搭載。
・GPS機能を搭載。
・ナップスターの音楽配信に対応（WMA対応）。
・SD-Audio対応の音楽再生機能を搭載。
・顔認証機能を搭載。
・外部メモリはmicroSDカード。
・本体色はサファイアブルー、オニックスブラック、オパールホワイト、ルビーレッドの4色。

「SH903i」はシャープのお家芸でもある、「AQUOS」の技術を活かした美しい液晶が特徴の端末。従来から好評の液晶を覗き込みにくくする機能を採用しているのも嬉しいところなりね。ナップスターの音楽配信サービスに加え、SD-Audioにも対応した音楽ケータイなり。

◎「SO903i」（ソニー・エリクソン製）
・「BRAVIA」の技術を採用した3インチのTFT液晶（ワイドQVGA）を搭載。
・AF対応の320万画素CMOSカメラを搭載。
・内蔵メモリは1GB。
・ATRAC3とMP3に対応した音楽再生機能を搭載。
・音楽機能の連続再生時間は45時間。
・音楽機能にはウォークマンの技術「Virtual Mobile Engine」を採用。
・GPS機能を搭載。
・外部メモリはmicroSDカード、メモリースティックPROデュオ、メモリースティックデュオ。。
・本体色はラッシュオレンジ、ブラック、ホワイト、ソニックイエローの4色。

「SO903i」は、シャープに対抗すると言わんばかり、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」の技術を採用した大型の3インチ液晶が特徴の端末。音楽再生機能にはウォークマンの技術を取り入れるなど、ソニーの技術を集約した端末とも言えるなりよ。背面に音楽再生がしやすい独立したボタンを採用するなど、音楽にこだわった設計なのもポイントなりね。

（つづく）