NTT東西の「Lモード」終了へ、全国サービスからの撤退は異例。

2006/09/19 11:17 Written by コ○助

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爆発的に普及した「iモード」のサービスを固定電話にも。そんな発想のもと、2001年6月からNTT東西がサービスを開始した「Lモード」。家庭の電話機やファクスの液晶画面を使って、高齢者やパソコンの苦手な人でもインターネットに接続ができるほか、電子メールの送受信もできるという、「インターネット利用のすそ野を広げる」使命を背負って始まったサービスなりよね。

もちろん固定電話の契約数が減少傾向にある中で、新たな収益源を確保するという思惑も。NTT東西は「開始から1年で150万〜200万契約の獲得を目指す」と鼻息を荒くし、KDDIなどの新電電各社からは「事業範囲を県内に限定したNTT法に抵触する」と大きな反発を招いたのは記憶に新しいところなり。

ただ、開始前から「iモード」に比べると高い通信料(3分10円)や、固定電話の買い換えサイクルが携帯電話よりも長いことなどが指摘され、「Lモード」の成功には懐疑的な見方をする人が多かったのは確か。NTT東西はそうした不安を解消しないままサービス開始に踏み切ったわけなりが、1年が経った時点(2002年6月)での契約数は目標を大きく割り込む17万程度にとどまるなど、「不振」「低迷」の文字が躍ることになったなりよ。

その後は徐々に話題になることすらなくなり、最近は「Lモード」という単語自体を耳にした記憶がない人も少なくないのでは。この5年の間に携帯電話が1人1台の時代となり、IP電話も普及してくるなど、ますます「Lモード」にとっては逆風が吹き続けていたなり。残念ながら、もう「Lモード」が成功する余地はほとんど無くなってきたなりよね。

そんな中、NTT東西が「Lモード」からの撤退を決めたと日本経済新聞が報じたなり。なんでも2007年度末をもって新規加入の受付を停止し、10年をめどにサービスを終了する方向で調整に入ったのだとか。現在はすでにメーカーやコンテンツプロバイダ、自治体などに撤退の打診を始めており、年内にも正式に撤退を表明するようなりよ。

全体的な利用者が少ないという現実は揺るがないなりが、「Lモード」によってインターネットの世界に触れることができた高齢者などがたくさんいることもまた事実。NTT東西は何らかの代替え手段を検討するようなので、決して利用者斬り捨てにならないような「終わり方」の準備を進めて欲しいものなり。

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