中高年でタレント志望者が増加、高齢化で市場の需要も上昇。

2006/08/24 23:12 Written by コジマ

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団塊の世代が定年退職を迎えるため、退職後の生き方を模索している中高年の方も多いのではないだろうか。昔の趣味にもう一度挑戦したり、別荘を購入してリタイア後はそこに住んだり。多くの企業がこの市場に注目しているため、選択肢の幅も広くなっているのだ。こうしたなか、仕事や子育てが一段落した中高年がタレントを志望するケースが増えているそうなのだ。社会の高齢化に伴い、シニア市場拡大のため需要が増加していることも背景にあるのだとか。

大阪府岸和田市の芸能事務所「みかん山プロダクション」は、“大阪のおばちゃん”タレントを抱えていることで有名で、約80人の中高年女性が登録し、常時30人ほどが大阪市で行われるレッスンに顔を出しているんだそう。読売新聞は、同プロダクションに登録する和歌山県在住の63歳の女性にスポットを当てている。

この女性は、今年3月まで大阪府内の小学校で教師をしていたリタイアほやほやの人。定年後も嘱託で3年間勤めたほど仕事に生き甲斐を感じていたそうで、趣味は何一つ持っていなかったようなのだ。1年前、明るい先生として生徒たちに人気の彼女が退職後の自分を想像して落ち込んでいると、同僚がみかん山プロダクションを紹介してくれたのだとか。

同プロダクションのレッスンに通い始め、この1年で3、4回のテレビ出演もした。「テレビ局に行くこと自体が、今までの人生にはない新鮮な体験」と語っており、レッスンだけでも家にいるだけでは味わえない楽しい時間を過ごせると、楽しそうに語っている。

この女性のように、退職後の生き方の1つとしてタレントの道を選んでいる人が多いようなのだ。その背景には、社会の高齢化によってシニア向け商品のCMが増えているため、中高年タレントの需要が増加していることがあるのだとか。

ただし、中高年タレント養成では老舗の芸能事務所「バーディ企画」によると、芸能活動で食べていけるほどの“スター”になれるのは数万人に1人で、いくら努力しても仕事が来ないこともあるのだとか。このへんは若いタレントと同じで甘くないようなのだ。しかし、収入にこだわらずに趣味の一環として始めるのなら、この仕事は刺激的で楽しいものになるに違いない。

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