接客や名刺交換など親の仕事を体験する「子ども参観日」が人気。

2006/08/22 22:40 Written by コジマ

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いつも帰りが遅くコミュニケーションが取れていない家族が多いなか、親の職場に子供を招待する「子ども参観日」を実施する企業が増えているそうなのだ。お父さん、お母さんが普段、どういった仕事をしているのかを見学できるだけでなく、接客や名刺交換など実際の仕事も体験できるという。

この「子ども参観日」は、子供の育成環境整備を目的として2003年に成立、公布された「次世代育成支援対策推進法」の「行動計画策定指針(一般事業主行動計画の内容に関する事項)」に例として挙げられており、産経新聞では、この推進法に沿った「大人・親の働く姿を見せる運動」を展開している神戸市の企業にスポットを当てている。

この夏休み、同市内の企業では16社が参観日を実施しており、それぞれ企業の特色を生かした体験を提供しているのだ。具体的には、洋菓子メーカーでは、事務所と工場を見学し普段親が担当している仕事の説明を受けたあと、親子一緒に昼食をとるというカリキュラムを組んでいる。この昼食の際には、親が製造に携わるできたてのプリンやケーキも提供されるそうなのだ。うーん、子供に人気のお菓子を作っていると分かったら、お父さんやお母さんの株も上がるかも。

また大手銀行では、営業中は店内奥にある貸金庫を見学し、閉店後は行員がお客さん役を務めて窓口で接客したり、銀行員の登竜門であるお札の数え方を指導してもらったりなど、これも実店舗で味わう貴重な体験ができるようになっている。産経新聞には模造紙幣でお札を数え方を習う子供たちの写真が掲載されているのだけど、とっても楽しそうなのだ。ぼくも子供の頃に銀行員の叔母が教えてくれたのだけれど、夢中で練習した記憶があるのだ。

カーオーディオメーカーでは、自分の親の名前や役職が印刷されている本物そっくりの名刺を渡され、親の職場で同僚と名刺交換をするという面白いアイディアも。こちらも子供たちはもちろん、親たちにも好評のようなのだ。

こうした親の仕事を体験することによって、子供とコミュニケーションをとるきっかけになりそう。また、かつては職場に連れて行けなくとも社員旅行や運動会などで交流を深めていた従業員の家族。こうしたイベントがなくなりつつある現在、「子ども参観日」は「子供が親の仕事を知る」という本来の目的以外にも、新たな従業員家族の交流方法として機能するかもしれないのだ。

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