夏本番、日光を反射・屈折して発火する「収れん火災」にご注意。

2006/08/08 17:56 Written by コジマ

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梅雨明け以来、本当に暑い毎日が続くなか、東京消防庁は火事の注意を呼びかけている。冬場の乾燥した空気や暖房器具により多発する火事とは違い、夏場に多いのが、太陽の光が反射したり屈折したりして一点に集中し発火する「収れん火災」。球状や凹凸面状の物は、たとえ室内でも太陽の当たる場所に置くのは危険なようなのだ。

収れん火災は、昔学校でやっていた、虫眼鏡で日光を集めると黒い紙から煙が出てくる実験と同じ原理。家庭内では、ステンレス製のボウルや凹面鏡、ガラス玉だけでなく、ペットボトルなども虫眼鏡の役割を果たしてしまう。時計などのガラス面が光を壁に反射することと同じなのだ。

この反射した光の先に燃えやすい物があった場合、発火する。同庁が行った実験によると、ステンレス製ボウルに衣類を置くと、たった3秒で煙が出始め、約5分後には出火したというから、短い間で簡単に火事になってしまうのだ。

また車のなかも危険で、例えば、お守りなどをフロントガラスに固定する吸盤が日光を集中し、ダッシュボードに置いた布が発火するという火災も起こっているようなのだ。車に関する火災は、収れん火災以外も夏場は多く、車内の温度が高まるため、スプレー缶が破裂したりライターが発火したりなどの被害も多発している。こうしたものを含めて、車のフロントガラスに日よけシートや、光を反射する白いタオルなどを置くのが有効だそう。

東京消防庁が「日ごろ何気なく使っている日用品が思わぬ火災を招くことになるので、注意してほしい」(毎日新聞より)と呼びかけているように、気付かないところでも火災の原因はあるもの。この夏は反射するものに用心したいのだ。

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