ヤクルト球団社長、古田敦也「選手」に現役引退を勧告。

2006/08/08 15:25 Written by コ○助

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南海時代の野村克也氏以来、29年ぶりの「プレイングマネージャー(監督兼選手)」として、シーズン前から注目を集めていたヤクルトの古田敦也監督兼捕手。「どちらも中途半端になる」「球界の盛り上げに一役」と、賛否両論渦巻く中でスタートした古田監督兼捕手だったなりが、シーズンも中盤から終盤に向かい始めた現時点では、球界を盛り上げたことは認めつつも、残念ながら「どちらも中途半端になる」という意見が正しかったと言わざるを得ないなりよ。

8月8日時点のヤクルトのチーム成績は46勝47敗2分け、勝率.495でセ・リーグ3位。3位なら健闘しているのでは……という見方もできるなりが、2位の阪神に6.5ゲーム差、1位の中日とは12ゲームも離され、優勝は絶望的な状況なりよ。また、選手としての成績は30試合に出場し、打率.247、0本塁打、8打点。選手一本だった昨年、けがに悩まされながら残した打率.258、5本塁打、33打点の成績をさらに下回りそうなほど、結果を出すことができずにいるなりね。

こうした今季の古田監督兼選手に対し、ヤクルトの多菊善和球団社長は「本人は(来季も選手として)やる気があるみたいだが、戦力である限りは半分以上は試合に出てもらわんと……。中途半端な形でやるより、監督業に専念してもらった方がいい。球団としては1年契約だし、来季についてはその方向で考えている」(スポーツニッポンより)と、古田「選手」に対して現役引退勧告とも取れる発言をしているなりよ。

球団としては、年俸1億円の監督契約とは別に、古田「選手」の契約に年俸2億3000万円を支払っていることから、思うように結果が出せないのであれば辞めてもらうという判断を下さざるを得ないなりね。古田「選手」自身は現役へのこだわりが人一倍強い選手なので、この勧告を素直に受け入れるかどうかは微妙なところなりが、昨年、今年と2年連続で不振を極めたこと、41歳という年齢、監督専業ならもっとチーム成績が上がるかもしれないという期待……そういった諸々のことを考えれば、多菊球団社長の経営判断は決して間違った判断とは言えなそうなりよ。

前回の野村氏から29年、この間に「名選手」と呼ばれる選手はたくさんいたにも関わらず、「プレイングマネージャー」は現れなかったという事実からも、いかに監督と選手の両立が難しいのかをうかがい知ることができるなりよね。このまま古田「選手」の不振が続くならば、「プレイングマネージャー」は今季限りの可能性は大。ひょっとするとまた何十年も「プレイングマネージャー」が現れることがないかもしれないので、古田監督兼選手の姿をしかと目に焼き付けておきたいなり。

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