旅行者急増でスーツケースの売れ行き好調、選ぶ際のポイントは?

2006/08/05 20:28 Written by コジマ

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夏休みに入ったということで、今月から来月にかけて旅行に行く人も多いのではないだろうか。JTBの調査によると、昨年の海外旅行は1740万3565人と前年に比べて3.4%増え、2000年の1782万人に次ぐ史上2番目を記録。今年も1780万人と予想されている。海外だけでなく国内の旅行者が急増するなか、スーツケースの売れ行きも好調だそうなのだ。こうしたなか産経新聞では、最新のスーツケース事情とともに選ぶ際のポイントを紹介している。

東京の日本橋タカシマヤによると、今年上半期の旅行かばんの売り上げは前年同期比で29.4%増(産経新聞より)で、旅行者以上に旅行かばんの需要が増えている。なかでも、スーツケースで売り上げを伸ばしているのが、新素材のポリカーボネートを使った商品。この素材は旅客機の窓やヘルメットに使われるほど耐衝撃性、耐熱性に優れており、散弾銃などで撃たれても割れないため、防弾材としても使用されているほどなのだ。海外空港などでは荷物の扱いは手荒いので、こうした耐久性に優れて商品が歓迎されているみたい。

他の樹脂に比べて軽い点も人気の秘密で、航空会社に預ける荷物には重量制限があることも相まって、ポリカーボネート製のスーツケースを扱う店舗が増えているようなのだ。実際、東京の東急ハンズ新宿店では、品揃えのほとんどがポリカーボネート製のものだそう。ただ、ポリカーボネートは薬品耐久性があまりなく、アルカリ性の薬品に接触したり、重度の高温多湿の環境下にさらしていると、酸とアルコールが発生する場合があるそうなのだ。

また最近は、米連邦航空省運輸保安局(TSA)公認の「TSAロック」という特殊なカギを装備しているものが流行しているのだとか。英米ではテロの影響で空港の荷物検査が厳格化しているため、航空会社に預ける荷物は原則としてカギをかけてはいけないことになっている。これはX線検査だけでなくTSAの職員が手にとって検査をするためで、もし施錠されていればカギを壊され、その破壊に対する賠償は一切ないそうなのだ。

しかし、防犯上の理由からカギをかけたいというのが旅行者の本音。そこで登場したのが、TSAロックなのだ。TSAロックはダイヤル式のカギで、TSAの職員は「スペシャルツール」と呼ばれる特殊工具で解錠できるため、検査の際も壊されずに済む。でも、泥棒がこのスペシャルツールを手に入れたら……。

TSAのサイトを見てみると、ダイヤル式南京錠の写真が掲載されているのだけれど、現在人気なのはスーツケースにビルトインしてあるものなのだ。東急ハンズ新宿店の担当者によると「旅行先が米国や英国以外でも、将来行く可能性を見越して購入するケースが多い」(産経新聞より)のだそう。ちなみに、英米が目的地じゃなくても、乗り継ぎするだけでこの検査が行われるのでご注意を。

目的地に着いて荷物を引き取る際に見分けがつきやすいよう、ゴールドや赤などの目立つ色のスーツケースを購入する人も増えている。たしかにバゲージカウンターで目を皿のようにして探している人は意外と多いのだ(ぼくの周りでは大きなステッカーなどを貼るなど工夫している)。この目立つ色は、盗難防止にも役立つのだそう。

産経新聞はスーツケース選びの基本として、
・軽さと丈夫さの優先度
・使い勝手のいい鍵
・収納力
・ハンドルと車輪の使い勝手
・日ごろの自分の旅にふさわしいサイズ
を挙げている。イトーヨーカドーが04年夏に男女856人を対象に行った調査によると、スーツケース購入の際の重視点は、男女とも1位使いやすさ、2位機能で、3位は男子が価格、女性が色・デザインだったという。自分の趣味や個性、フトコロ事情を考慮しつつ、安全性や耐久性を兼ね備えた使いやすいものを選びたいのだ。

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