握手で暴行罪に問われた男性、無罪に。

2006/08/01 11:11 Written by Maki K Wall@駐米特派員

このエントリーをはてなブックマークに追加


アメリカ人にとって弁護士や裁判は実に身近な存在。どんな些細なことでもその気になれば裁判沙汰にすることが出来ます。そんな米国はミシガン州のイザベラ郡という地区で、最近なんとも奇妙な裁判があり、そこで罪に問われた男性が無罪判決を受けたそうです。

ジョン・カーティス・リッジウェイさん42歳。彼は2005年に交通違反で裁判所に出頭したのですが、その時3人の警察官と握手をしたそう。するとその警察官全員が後日に原因不明の病気になり、次々に倒れてしまったのです。不可解な出来事に捜査を開始した警察は、やがてとある「事実」を突き止めたとして、リッジウェイさんを「暴行」と「警察捜査への妨害」のふたつの罪で逮捕します。そして再度裁判にかけられてしまった彼。しかし一体なにが「犯行の証拠」だったというのでしょう?

なんでも検察側の訴えによると、警察官の病気は被告の指に付着していた特別な油が原因だったんというのです。リッジウェイさんのお仕事は実はエクソシスト。映画でもお馴染み、悪霊払いですね。その彼がとある建物の「御祓い」用に使ったのが先の油で、それが御祓いの後にも指に付着したままだったんだとか。

そして建物で退治したはず悪霊が今度はその油に呪いを与えてしまい、それに触れてしまった警察官が体調を崩した……と、検察側は主張。しかし世の中不思議な出来事は山ほどありますが、現代科学で立証出来ない呪いとか悪霊の力とか、そういうのが裁判で取り上げられるとは。とにかくこれを犯罪として証明しようとした今回の検察って、ある意味すごい根性だと思うのです(笑)。

結果は当たり前ながら「証拠不十分」でリッジウェイさん側の勝訴。裁判を受け持った陪審員たちは、たったの2時間半でこの判決に全員同意したそうです。はっはっは。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.