マイクロソフトのiPod対抗機は「Zune」、年内投入を正式に認める。

2006/07/23 11:37 Written by コ○助

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これまでネットでは幾度となく流れてきた、マイクロソフトのiPod対抗機の噂。今年の春先には、マイクロソフトが秘密裏に開発を続けていた通称「Origami」がそれにあたるのではないかと騒然としたこともあったなりが、実際に発表された「Origami」は携帯音楽プレーヤーとは全く異なる、小型のWindows XPパソコン「Ultra Mobile PC」だったのは記憶に新しいところなりよね。ただ、ビル・ゲイツ会長も音楽分野への進出には意欲的な姿勢を持っていることから、マイクロソフトがiPodと真っ向から対立するようなデバイスを開発していることは、ほぼ間違いないと見られていたなりよ。

マイクロソフトのiPod対抗機がなかなかベールを脱がないその間にも、iPodは世界的にシェアを拡大。先日行われたアップル・コンピュータの決算発表会では、2001年11月の発売開始以来、iPodの累計販売台数が約5900万台に達することが明かされ、iPodの圧倒的な「強さ」が、数字として明確に示されたなりね。ライバル同士が競争する土壌がなくなりつつある、現在の携帯音楽プレーヤー市場の姿が健全なのかどうかは分からないなりが、いかに「巨人」のマイクロソフトが巨大な資本と強力なパートナーと共にこの市場に殴り込みをかけようとも、先行の利を背景に攻め続けるアップル・コンピュータを打倒するのはそうたやすいことではないのは、誰の目にも明らかなりよね。

でも、ようやくマイクロソフトのiPod対抗機の姿が、ほんの少しだけ見えてきたなりよ。まだ正式発表には至っていないなりが、マイクロソフトが公に認めたiPod対抗機の概要は、次のようなものになるようなり。

・ブランド名は「Zune(ズーン)」。
・端末にダウンロードして聞ける音楽配信サービスを準備中。
・ハードディスクを内蔵(容量は不明)。
・Wi-Fi機能を搭載(パソコンを介さずに楽曲の購入やプレイリストの交換が可能)。
・年内にも米国で発売予定。

ということで、名称は「Zune」で決まりの様子。端末と音楽配信サービスの組み合わせは、iPodとiTunes Music Storeの組み合わせとほぼ同じようなイメージと考えて間違いなさそうなりよ。iPodにない機能としては、現時点で判明している範囲ではWi-Fi機能を搭載していること。必ずしもパソコンが必要ない、というのはなかなか良さそうなところではあるなり。

ただ、iPodも、当然のことながら年末まで現行のモデルのまま行くわけではなし。ITmediaが報じたところによると、米特許商標庁(USPTO)が7月20日に公開した出願書の中に、アップル・コンピュータが出願した「携帯デバイスの接近感知器」というタイトルの特許があり、これが次期iPodに搭載されるのではないか、との見方があるようなりよ。出願書にある具体的な説明には「ディスプレイ上のGUIに指が近づいたときに、それを感知して反応を返すデバイス」とあり、一例として「iPodのユーザーインタフェースを操作する例も図示されている」のだとか。画面に指をかざすと、接近感知システムがそれを感知して、バーチャルスクロールホイールやバーチャルキーボードを起動する図が描かれているというなり。

そう言えば、今年2月にもNarinari.comで「アップル、3.5型タッチスクリーンの新『iPod』を準備か」という噂をお伝えしたことがあったなりが、ITmediaが報じている特許と、2月時点の噂の内容はほぼ同一のもの。噂は本当のことだったのか、それとも噂にさらに尾ひれが付いて広がっているのか。答えはそう遠くない将来に発表されるであろう、新型iPodを待つしかないなりね。後発の「Zune」が登場する頃には、ひょっとしたら度肝を抜くような新機能を兼ね備えたiPodが世に広まっているかもしれないなりよ。そうなると、「Zune」は苦しい船出を強いられることになるなりが……。いったいどうなることやら。

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