キリン、どの指でも開けやすい「かんたん缶」を開発。

2006/06/27 10:00 Written by コ○助

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普段なにげなく利用しているものにも、実はさまざまな工夫やマーケティングのデータ、そして技術の粋が詰まっている。「プロジェクトX」的な、と言うと少し大げさなりが、海外の類似製品に比べると日本の製品には細かいこだわりが生きていることが多いなりよね。ふとした瞬間にそうしたこだわりを知って感動を覚えることは多々あるなりが、キリンの「缶」、特に「缶の開け方」にも並々ならぬこだわりが息づいているなりよ。

皆さんは缶を開けるとき、どの指で開けるか意識したことがあるなりか? コ○助は特に意識することなく、当たり前のように人差し指で開けていたなりが、キリンのマーケティング結果によると、結構人によってバラバラなことが判明。なんでも缶の開け方には大別すると「人さし指」「親指」「中指」「人さし指と中指」「横開け」の5通りが存在しており、若年男性では「人さし指」での開缶が約8割を占める一方、女性や高齢者ではさまざまな開け方をしているなど、性別や年代によって開け方が異なるというなりよ。てっきり、缶は人差し指で開けるものと思い込んでいたなり……。

このデータに加え、キリンは人が感じる「開けやすさ」とはどのようなものかを感性工学的に解析。その結果、「開けやすさ」には「指かかり性」「開缶時の力のかかり具合」、「開缶時の固さ(痛さ)」の3つの要素が大きく寄与していることが分かり、従来の缶を改良するべき点として、重点的に検討が重ねられたなりね。

こうしたデータの分析の結果生まれたのが「かんたん缶」。人差し指で缶を開ける場合に必要な「狭く深いくぼみ」と、親指や中指で缶を開ける場合に必要な「広く浅いくぼみ」を同時に実現したスグレモノなりよ。また、缶を開ける時の力の変化を連続的に測定し、力のかかり具合を分析する機器も開発。「開けやすさ」をデジタル化したところ、「かんたん缶」は缶を開けるときに必要な力が小さくて済むことが確認されたなりね。

どの指でも開けやすく、誰でも簡単に開けられる「かんたん缶」。完成した「かんたん缶」を約400人のモニターに体験してもらったところ、約80%の人が「開けやすい」と評価したというなり。どれくらい開けやすいのか、従来比で体感できるほど違うのか……気になってきたなりよ(笑)。早く実際の製品に採用されないなりかねぇ。

子どもからお年寄りまで、幅広い年代の人が利用するものだからこそ、こうしたユーザーフレンドリーな製品を作るという姿勢は素晴らしいなりよね。あまり意識することのない缶の開け方なりが、ほかのメーカーの缶と開け具合を比較してみるのも面白いかもしれないなり。

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