近年のシングルチャート男性優位傾向、ジャニーズ勢躍進と関係?

2006/06/26 23:25 Written by コジマ

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早いもので今年も前半が終了し、オリコンが7日に邦楽の上半期シングル・アルバム・DVDチャートを発表したのだけれど、シングルチャートを見ていて異様な状態に気付く。トップ10に女性アーティストが一切ランクインしていないのだ。トップ20でも絢香 ayaka、倖田來未、浜崎あゆみの3組のみ。こうした「男性アーティスト優位」という現象は、2003年から始まり次第に強まっているそうで、今年は特に、チャートに占めるジャニーズ勢の割合が高い。この関係は今後も続いていくのだろうか。

オリコンが発表した今年の上半期シングルチャートのトップ20のうち、17作品(14組)を「男性アーティスト」(男性ソロ、男性がフロントマンのバンド)が占めた。「女性アーティスト」は15位の絢香 ayaka「I believe」が最高で、18位の倖田來未「you」、19位の浜崎あゆみ「Startin'/Born To Be...」の3作品のみで、下位2作品の売り上げ(推定)は20万枚にも満たなかった。

逆に「男性アーティスト」は好調で、1位はKAT-TUNのデビュー曲「Real Face」。今年上半期の売り上げで唯一ミリオンに達している。フジテレビ系ドラマ「1リットルの涙」の挿入歌として大ヒットしたレミオロメンの「粉雪」が2位にランクインした。こうした「男性アーティスト優位」傾向は03年から始まり、昨年は今年よりも1作品多い18作品だったのだ。

3位は、日本テレビ系ドラマ「野ブタ。をプロデュース」の主題歌でKAT-TUNの亀梨和也とNEWSの山下智久によるユニット、修二と彰の「青春アミーゴ」。同曲は、昨年11月にリリースされたにもかかわらず約95万枚を売り上げ、05年のオリコン年間シングルチャートでトップに輝いている。今年の上半期でも65万枚以上売り上げてのランクイン。人気絶頂の2人のユニットとはいえ、すごい売れ行きなのだ。

こうして見ていくと、SMAPの「Dear WOMAN」、「Triangle」が7、8位、KinKi Kidsの「SNOW!SNOW!SNOW!」が9位、タッキー&翼の「Venus」が12位、NEWSの「サヤエンドウ/裸足のシンデレラボーイ」が16位と、ジャニーズ勢がトップ20で7作品、トップ10では半数の5作品を占めていることが分かるのだ。

上半期シングルチャートの「男性アーティスト優位」傾向と、このジャニーズ勢の割合を比較してみると、

02年 9作品(3)
03年 13作品(3)
04年 14作品(3)
05年 18作品(4)
06年 17作品(7)
*トップ20の「男性アーティスト」作品数。カッコ内はジャニーズ作品数

で、今年だけ突出して多いのが分かる。こうした傾向は続くのだろうか。オリコンは「下半期ヒット予想」もしており、7月にリリースされるMr. Childrenやスピッツ、Dragon Ashの新曲を筆頭に、RIP SLYMEと布袋寅泰、くるりとリップッスライム(リップスライムとくるり)、HOME MADE家族×米米CLUBなどのコラボレーション組などのヒットを予想している。ジャニーズ勢の作品は挙げられていないのだけれど、KAT-TUNの勢いは止まらなそうだし、4月に発売されたばかりのSMAP「Dear WOMAN」もまだまだ売り上げを伸ばすことが予想されるので、下半期もジャニーズ勢がシングルチャートを賑わすかもしれない。

それにしても、売り上げ的に元気ないのが「女性アーティスト」。春のドラマで主題歌を歌った倖田來未やSowelu、木村カエラ、AIがどこまで伸びるか、また、宇多田ヒカルや伊藤由奈、大塚愛、中島美嘉、上木彩矢らの活躍も期待されるのだ。女性はソロが多いなあ。

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