子供の好き嫌い、肉や魚は遺伝で野菜やデザートは環境により変化。

2006/06/16 18:55 Written by コジマ

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子供の好き嫌いは、お母さんの悩みの1つ。ぼくの周りでも、細かく刻んで形を分からなくしたり、食べ方を変えたりしてなんとか食べさせようとしているのだ。そんな子供の好き嫌いを英国の機関が調査した結果、肉や魚の好みは親からの遺伝で、野菜やデザートの好みは環境によって変わることが分かったのだ。

今回、調査を行ったのは、英国のがん患者支援団体「Cancer Research UK」。4〜5歳の一卵性双生児(103組)と同性二卵性双生児(111組)の母親を対象に、77の食べ物のリストを渡し、食生活に関して質問した。遺伝子が全く同じの一卵性双生児と、普通の兄弟と同じように遺伝子が半分程度しか一致しない二卵性双生児を比較することによって、食べ物の好き嫌いが遺伝によるものなのか、それとも環境に影響されるものなのかを検討したのだ。

その結果、肉や魚といった高たんぱくの食べ物に関しては親の味覚が遺伝し、野菜やデザートに関しては生まれた後の環境によって変化する場合が多いことが分かった。BBCの記事UK Todayの記事には明記されていないけれど、一卵性双生児の肉や魚の好みが一緒で、野菜やデザートでは違い、二卵性双生児では肉・魚も野菜・デザートも好みがばらばらなケースが多かったということだろう。また、生理学の専門誌であるJournal of Physiologyの研究では、女の子のほうが男の子よりも野菜を好む傾向にあったそう。

主任研究員であるCancer Research UKのジェーン・ウォードル教授は「親が好きな食べ物は、親がおいしそうに食べる姿を見たり身近に置いてあることが多いため、子供がその食べ物を好きになる傾向が強い」としている。子供の好き嫌いに親が大きく影響していることが示されたのだ。

Cancer Research UKがん情報部のレスリー・ウォーカー部長は「この研究は幼い子供の嗜好を理解するうえで重要。この嗜好を研究していくことによって、がんを含む健康問題に悪影響を及ぼす食習慣を解明できるだろう」と述べているのだ。

子は親を見て育つ。子供の好き嫌いをなくしたければ、まずはお父さんやお母さんが手本を示さなければならないようなのだ。それにしても、肉・魚の好みが遺伝で、野菜・デザートも親の影響が強いということは、この調査で一卵性も二卵性も関係なく、子供は親と同じ好みになりそうだけど……。

余談だけど、こちらのサイトにある「好き☆嫌い食べ物占い」は面白いのだ。ぼくの「精神年齢」は40歳、「おこちゃま度」は32%だったのだ。実年齢よりも味覚は10歳も年寄りなのかあ。

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