SNSで知り合った男性に会いたい! 米少女がヨルダンで保護。

2006/06/16 12:28 Written by コジマ

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親に無断で出国した16歳の米国人女子高生が、ヨルダンのアンマン空港で保護された。成績優秀でスポーツも得意という彼女が、なぜ中東に向かったのか。その答えは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で知り合ったイスラエルのヨルダン川西岸に住むパレスチナ人男性に会うためだったのだ。

この少女は、ミシガン州に母親と住むキャサリン・レスターさん。キャサリンさんは、今年末に日本上陸が予定されている米国最大のSNS「マイスペース」で、3月にその男性と知り合った。何度かやり取りをするうちに恋心を抱くようになったのだけれど、相手が住んでいるのはイスラエル。距離もさることながら、情勢が不安定な国だけに母親の反対は必至なのだ。そのため、キャサリンさんは思いきった行動に出た。

まず、4月に「カナダに友達と旅行に行く」と母親をだましてパスポートを入手。このウソは6月になって母親が友達の家に電話したことから発覚してしまったのだけれど、その発覚の翌日、「すぐ戻る」という書き置きを残し、母親が仕事に出ているすきに家飛び出したのだ。

ニューヨークに出た後、ヨルダン経由でイスラエルに向かった。その間、キャサリンさんは母親に「心配しないで」と電話で連絡していたのだけれど、母親は気が気でない。出発から3日後、母親はなんと米連邦捜査局(FBI)に消息不明の届け出をしたのだ。行き先が行き先だけに、FBIはすぐさま捜査を開始し、経由地のアンマン空港でキャサリンさんを保護、パスポートを没収したあと米国に強制送還されたのだ。

「16歳の優等生」が「SNSで知り合った男性」と会いに「母親に無断」で「パレスチナ自治区」に行き、「FBIに保護」されるという、ニュース性のあるキーワード満載のこの珍事に米メディアが騒然。ついには、相手の男性への電話インタビューにこぎ着けているのだ。それによると、男性は自称20歳の実業家で、キャサリンさんの渡航費は自分が払った、キャサリンさんと結婚したい、と語っているそうなのだ。いやあ、会ったこともない人に対して「結婚したい」なんて、ぼくは口が裂けても言えないのだ。。

しかし、一番つらかったのは母親。夫とは離婚しているそうで、このショックを分かち合う相手もいないのだ。キャサリンさんの帰国後はカウンセリングを受けているのだそう。母親はメディアに「娘が仮想世界で恋人を見つけていたことに驚いたが、この行動にはもっと驚いた。娘の考え方についていけない」と語っている。たしかに、ぼくに娘がいたとして今回のような行動を取られたら、このお母さんと同じ心境になるのだ。

SNSや出会い系サイトが広がるなか、こうしたことが日本でも起きるかもしれない。年ごろの娘さんを持つ方は、親をだましてパスポートを取ったらご用心……かも。

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