独マクドナルドがW杯限定「ドリンク・ボール」発売、環境団体は苦言。

2006/06/06 20:17 Written by コジマ

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サッカー・ワールドカップ(W杯)の開幕まであと3日に迫るなか、公式スポンサーである独マクドナルドが販売するサッカーボール型のペットボトルに入ったコカ・コーラ「ドリンク・ボール」が人気を博しているそうなのだ。しかし、ドイツの容器回収システムであるデポジット料金が加算されていないため、環境保護団体「ドイツ環境救助」は「回収されずに捨てられてしまうのでは」との懸念を示しているのだとか。

ドリンク・ボールは、サッカーボールの形をしたペットボトルにW杯出場各国の国旗や人の写真が貼られており、ドイツ周辺のマクドナルドで限定販売されている。W杯期間限定販売ということで人気が出ているようだけど、容器の回収をめぐって論議が起きているそうなのだ。その原因は、この容器がデポジット料金を課していないこと。

ドイツでは、ペットボトルや缶などのワンウェー容器に入れて飲料を販売する際には、販売者が1容器につき1.5リットル以下で25ユーロセント(約36円)、1.5リットル超で50ユーロセント(約72円)徴収することを義務付けた「強制デポジット制」が2003年から実施されている。消費者は飲料代+デポジット料金を支払い、容器を返却するとデポジット料金が払い戻されるのだ。この制度はペットボトルや缶だけでなく、ビールのジョッキやピザの皿、コーヒーカップにまで適用されているのだとか。ゴミの発生を抑えるにはとてもよい制度ではないだろうか。

今回問題となっているドリンク・ボールは、記念品扱いで回収を目的としていないため、このデポジット料金を課していないそうなのだ。そのため、環境保護団体は「ドリンク・ボールに興味のない人は飲んだら捨てる、という状況が生まれそうだ」抗議している。

一方、マクドナルド側は「不要なら、店に返却してもらえばリサイクルする」(産経新聞より)と反論しているようだけど、デポジット料金の払い戻しあっての容器の返却であることは否めない。結局は、消費者の環境意識に頼るしかなさそうなのだ。

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