15年前に盗まれた卒業記念リングをナマズが発見?

2006/05/31 14:22 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アメリカの高校や学校では、生徒が卒業時に「クラス・リング」といって、学校のロゴや卒業年などを掘り込んだ指輪を作るのが一般的です。男性も身につけている場合が多いのですが、すぐにそれと判るゴツいデザインが特徴です。

このクラス・リング、記念となる品ですから個人の名前を裏側に掘り込んだり、いろいろカスタマイズするのも伝統。アイダホ州にお住まいのリサ・ピーターソンさんも、自分の名前が書き込まれた指輪を高校卒業の時に作り、以後大切にしていました。

ところが1991年のある日、この指輪が盗難に遭ってしまいます。大変残念に思っていたリサさんですが、つい最近、この指輪についてテレビ局から電話を受け取った時には本当にキツネにつままれたような気がしたそうです。ケンタッキー州のとある湖で、彼女の指輪が発見されたというのです。15年の歳月が経ったという時に。

なんでもそのリング、釣りのエサ用のイトミミズなどを集める網の中で発見されました。この網は水中にぶら下がった静止状態で設置され、泥の中の虫などが網の隙間を潜り抜け入り込んだ時を狙い水揚げします。湖の底に指輪があったとしても、普通は網の中に紛れ込むことは不可能です。

しかし、ときどき集まってくる小動物を狙ってナマズが集まってくることもあるとかで、エサを食べようとしたナマズが、どこかで見つけて飲み込んでしまっていた、例の指輪を吐き出して行ったのではないか……? 憶測ですが。

何はともあれ最初にこの指輪を発見した漁師のウェイン・ニッカーソンさんは、当初、もしかしたらこの指輪を失くした人は水の中に沈められているのではないか? と事件を疑ったそう。警察に連絡し捜査してみると、確かに指輪に書かれた学校と氏名の女性が実在することが判明。しかしその友人らに聞いてみると、今彼女がどこにいるのか全く判らないと答える人がほとんど。持ち主の消息はなかなか判らず、ミステリーはさらに深さをまして行きました。

その後、警察は指輪の持ち主リサさんは結婚して苗字が変わっていることを知り、結婚後の名前で調べてみたところ、リサさんがちゃんと元気でいらっしゃることが判りました。この事件(本当はなかったけど)を追いかけていたテレビ局を介してリサさんに連絡が入り、無事に指輪は彼女の手に戻ったのです。

15年という歳月を経て大切な宝物が持ち主に戻ったという話もスゴイですが、その発見にどうやら魚がかかわっているらしいというのも、これまた驚きです。不思議なことって本当にありえるんですねぇ……。

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