第59回カンヌ国際映画祭が閉幕、最高賞にケン・ローチ監督作。

2006/05/29 10:41 Written by コ○助

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5月17日から開催されていた世界三大映画祭のひとつ、カンヌ国際映画祭。グランプリにあたる最高賞のパルムドール賞を競うコンペティション部門に、今年は19作品がノミネートされていたなりよ。日本作品は残念ながらノミネートされていなかったので、日本のメディアの扱いは例年に比べるとやや小さめな印象だったなりが、コンペティションノミネート作品の中では、役所広司が出演したアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の「バベル」だけは大きく報道されていたなりよね。

ノミネートされていた作品の中で、ほかに注目作だったのは「ヴァージン・スーサイズ」や「ロスト・イン・トランスレーション」で多くのファンを獲得しているソフィア・コッポラ監督の「マリー・アントワネット」、イギリスの巨匠ケン・ローチ監督の「大麦の揺らす風(THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY)」、「スクール・オブ・ロック」のヒットで注目されたリチャード・リンクレイター監督の「FAST FOOD NATION」、フィンランドの鬼才アキ・カウリスマキ監督の「LAITAKAUPUNGIN VALOT」、「トーク・トゥ・ハー」や「死ぬまでにしたい10のこと」などで知られるペドロ・アルモドバル監督の「ヴォルヴェール(VOLVER)」などなど。なかなか粒ぞろいのラインアップだったなり。

そんな今年のカンヌ国際映画祭も現地時間の28日で閉幕。最高賞のパルムドール賞を含む、各賞の授賞式が行われたなりよ。どのような作品が各部門を受賞したのか、簡単にまとめておくなりね。

[第59回カンヌ国際映画祭 受賞結果]
パルムドール(最高賞):「大麦の揺らす風」(ケン・ローチ監督)
グランプリ(審査員特別賞):「FLANDRES」(ブリュノ・デュモン監督)
主演男優賞:「INDIGE`NES」すべての出演男優(ラシッド・ブシャール監督)
主演女優賞:「ヴォルヴェール」すべての出演女優(ペドロ・アルモドバル監督)
監督賞:「バベル」(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)
脚本賞:「ヴォルヴェール」すべての出演女優(ペドロ・アルモドバル監督)
審査員賞:「RED ROAD」(アンドレア・アーノルド監督)

ということで、今年のパルムドールには世界三大映画祭の常連、ケン・ローチ監督の「大麦の揺らす風」が選ばれたなりよ。「大麦の揺らす風」に関する情報はまだ少ないので詳しい内容は分からないなりが、1920年代のアイルランドを舞台に、イギリスからの独立に向けて立ち上がった人々を描いた作品だというなり。

ケン・ローチ監督はこれまで、カンヌ国際映画祭ではFIPRESCI(国際映画批評家連盟)賞を3度(1979年「BLACK JACK」、1991年「リフ・ラフ」、1995年「大地と自由」)、審査員賞を2度(1990年「ブラック・アジェンダ/隠された真相」、1993年「レイニング・ストーンズ」)、現代映画賞を1度(1981年「LOOKS AND SMILES」)受賞しているなりが、パルムドールに輝いたのは今回が初めて。今年70歳を迎えるイギリスの巨匠がついに栄冠を掴んだなりね。

日本公開時には「ブラピ×役所広司」の「バベル」が大きな話題になることは間違いなさそうなりが、ほかのカンヌ組の作品も秀作揃い。ぜひご注目くださいませ。

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