かつて超小型の550グラム、タッチパネルを搭載したWindows XPパソコン「VAIO type U」を市場に投入した経験を持つソニー。画期的な製品だったので記憶に残っている人も多いと思うなりが、残念ながら実売17万円前後と高額だったこともあり、それほどのヒット商品にはなりえなかったなりよね。まだソニーがPDAの「CLIE」に本腰を入れ、モバイル分野に力を入れていた時代の「傑作」のひとつと評する人もいるなりが、マイクロソフトから小型のWindows XPパソコン「Ultra Mobile PC（UMPC）」のコンセプトが発表された今、再び当時の「小さいことは素晴らしい」と言わんばかりの、ソニーのチャレンジが評価されているなりよ。

そうした流れが関係しているのかどうかは分からないなりが、ソニーが何やら画期的なモバイル関係の製品を発表するらしい……という情報がネットを駆け巡っているなり。噂では「Ultra Mobile PC」とは異なる路線の製品ながら、OSにはWindows XPを搭載。「VAIO type U」のコンセプトを踏襲した、「PDAライクWindowsパソコン」になるというなりよ。あくまでも公式発表前の噂の段階なので、すべての情報がガセということを念頭に置きつつ、どのような製品なのか、情報をまとめておくなりね。

［ソニー「VAIO UX」の製品概要（あくまでも噂）］
・スライド式のキーボードを搭載したモバイルパソコン。
・1024×600表示対応、タッチスクリーンの4.5インチ液晶を搭載。
・OSにWindows XP Professionalを搭載。
・CPUは1.2GHz Core Solo processor。
・メモリは512MB。
・HDDは30GB。
・正面にVGAカメラ、背面に130万画素カメラを搭載。
・802.11a/b/gに対応。
・Bluetoothに対応。
・USBポート×1を搭載。
・指紋認証機能を搭載。
・メモリースティックスロットを搭載。
・バッテリ駆動時間は3〜7時間。
・ドッキングステーションにはUSBポート×3、Firewireポート×1。
・重量は約499グラム。
・本体サイズは15.24cm（横）×10.16cm（縦）×5.08cm（奥行き）。
・発売時期は6月頃を予定。
・価格は1799.99ドルを予定（19万8000円前後？）。

スペックだけ見ると通常のモバイルノートパソコンと遜色なし。大きな特徴は、やはり約499グラムという本体重量の軽さとコンパクトなサイズ、タッチスクリーンの4.5インチ液晶、スライド式のキーボードといったところなりか。ノートパソコンに比べれば液晶のサイズは半分以下となるため、使うシーンがかなり限定されそうではあるなりが、小さい画面でも情報量を損なわないよう1024×600表示に対応しているのは嬉しいなりよね。

デザインや性能、充実した機能面ではさほど欠点らしい欠点も見当たらないなりが、ひとつ、ヒットを目指す上でネックを上げるとすれば、やはり価格。この手の「メインにはならないパソコン」に対して、さらに言えばパソコンというよりはPDAに近い性格の製品に対して20万円近くの価格を出す人がどれほどいるのか、その数がかなり限定されるのは容易に想像ができるなりよ。もちろん、これらの情報がすべて「本当なら」の話ではあるなりが、一抹の不安を感じないわけにはいかないなりね。

ちなみに、全く根も葉もない噂なのかというと、そういうわけではなく。実は米国のソニーのサイトには新製品を予告するようなティザー広告が展開されており、うっすらとではあるなりが、ネットに流出している「VAIO UX」らしき本体の姿が見えるなりね。果たしてこれが流出写真と同じ形状で姿を現してくれるかどうか。

米国での発表は16日を予定しているようなので、どんな新製品が発表されるのか楽しみに待ちたいなりね。どうか噂通りの製品が発表されますように。