ショーン・コネリーが俳優業引退を表明、最終出演作はアニメ映画。

2006/04/18 18:13 Written by コジマ

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アカデミー賞に1度、ゴールデングローブ賞に3度輝いた英国が誇る俳優、ショーン・コネリーが、昨年の米国映画協会(AFI)生涯功労賞受賞を機に俳優業を引退することが18日に明らかになったのだ。腎腫瘍の手術を終えて療養中のショーン・コネリー。最後の作品は、アニメ映画「ビリー・ザ・ヴェット」(声の出演)となるもよう。

ショーン・コネリーといえば「007」シリーズ。初代ジェームス・ボンド役でトップスターの仲間入りをし、その後も6作に出演しているのだけれど、ぼくは世代がずれているためあまりピンとこないのだ。ショーン・コネリーを初めて見たのが、彼の唯一のアカデミー賞受賞作品となった「アンタッチャブル」(1987年、ブライアン・デ・パルマ)。がっしりした体型といぶし銀の演技、そして「ハゲてるのになんでこんなにかっちょいいんだろう」と、主役のケビン・コスナーより印象が強かったのだ(ロバート・デ・ニーロにも強烈だったけど)。

その後も「インディー・ジョーンズ/最後の聖戦」(89年、スティーブン・スピルバーグ監督)や「ファミリー・ビジネス」(89年、シドニー・ルメット監督)、「レッド・オクトーバーを追え!」(90年、ジョン・マクティアナン監督)「ザ・ロック」(96年、マイケル・ベイ監督)などで見かけ、憧れるべき初老の男性像をショーン・コネリーに重ねていたのだ。

毎年精力的に映画へ出演していたのだけれど、70歳になった00年の「小説家を見つけたら」(ガス・ヴァン・サント監督)のあとは03年の「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」(スティーブン・ノリントン監督)まで2年間休養。同作品のあとも休養し、今年初めに体の5カ所を切る腎腫瘍の摘出手術をニューヨークの病院で受け、バハマ諸島の自宅で療養中に引退が表明されたのだ。「ドラゴンハート」(96年、ロブ・コーエン監督)以来の声の出演するフルCGの短編アニメ映画「サー・ビリ・ザ・ヴェト」(サッシャ・ハートマン監督)が最終作となる見込みで、噂されていた「インディー・ジョーンズ」シリーズ第4作への出演は実現しないこととなった。

ショーン・コネリーは、この件について「もう引退するよ。クリスマスから少々大変だったが、もう大丈夫だ。気分もいいよ。今は歴史の本を読んでいるんだ」(FLiXムービーサイトより)とコメント。昨年の12月から体調が悪かったようなのだ。でも、「なぜ引退するのか」という理由については言及していない。健康面を考慮しての引退だったら、「小説家を見つけたら」みたいな落ち着いた映画の脇役程度ならできそうな気がするけど……、いや、アクションに限らず、映画の撮影は思った以上に重労働なのかもしれないのだ。

あとになって007シリーズも見たけれど、どう考えても若いころより年を取ってからのほうがかっちょいいのだ。あんなに似合うんだったらハゲてもいいなあ。あ、いいとか悪いとかじゃなくて、ぼくがハゲるのは遺伝的に決まってるんだけど。引退は残念だけど、ぼくの憧れのおじいちゃん、お疲れ様でした。奥さんの絵を眺めながらゆっくりと過ごしてください。

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